「シュンスケニウムの原子量」の大統一バージョン
朝の風景。
しゅんすけは毎朝桜木町発の京浜東北線始発電車に乗って会社へ向かうのだけど、上りホームにはサラリーマンが多いのに対して、下りホームには学生が多い。
電車を待っていると、向こうのホームに学生が電車を待って佇んでいるのが見えて、それは毎朝の何気ない光景で特に何も気にならなかったんだけど、今日はそのホームに佇むブレザー姿のひとりの女子高生が妙に気になった。
紺色のブレザーに少し短めのスカート、ローファーを履いて、髪を後ろで束ねて一人で電車を待って立っていた。他の学生と違うところは、少々大きめのリュックサックを背負ってるトコ。ま、イマドキな学生としてはよくある姿なんだけど、その姿が妙に気になった。女子高生がすっごく気になったなんて書くと、すっごく誤解を招きやすいんだけど、そういうんじゃなくて、朝日が差し込むプラットホームに佇む彼女はキラキラしてて、なんかカッコよく見えたのだ。彼女の背負う少し大きめのリュックサックが、まるでこれから冒険に出かけるかのように見えて、そういう意味では冒険には一見相応しくないブレザーにスカートという学生服姿が、最強に冒険に相応しい服装に見えてきた。まさに「未来」とか「可能性」とか、そういう意味での冒険に出かけるファッションとしてこれ以上相応しい服装はない。学校に行くというのはある意味冒険に行くということだよな。その日に何があるか分からないけど、そこで起こった何かはその後の人生にとって何らかの影響を与えるわけで、そういう意味では未来に対する宝物である。うん、学生ってなんかカッコいいな。この歳になって、否が応にも「ナニモノか」になってしまったしゅんすけから見れば、まだ「ナニモノでもない」彼らは最高にカッコいいと思えたのだ。

朝日を通して、束ねた髪がキラキラしていた。

学生を見て、その可能性が眩しく見えるなんて、しゅんすけも歳をとったものだ。
でも、なんか朝から元気の出る光景を見たなーと思ったのだった。

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| 日記 | 00:13 | comments(0) | -
運動記録更新
夢想の地平面が更新された。
某ランニングクラブの自転車好きが集まって行った三浦半島のサイクリングと、昨日の手賀沼エコマラソンが掲載されている。
詳しくはこちら→夢想の地平面
| 日記 | 20:36 | comments(0) | -
満身創痍・・・。
しゅんすけの初めてのハーフとなる手賀沼エコマラソンに参加してきた。今まで山中湖の13キロが最長距離だったしゅんすけとしては(練習で一度17キロ程度を走ったことはあるとは言え)、21キロを走破できるのかがかなり不安だった。加えて、ランニングの練習を一切していないことと、今回のレースが秋シーズン最初のレースであることが、完走さえ不安にさせる要素だったけど、それでも自転車には乗っていたわけで、体力的にいい勝負ができると思っていた。
初めてのハーフということで、さきこが終始伴走してくれて、これがかなり心強いんだけど、さきこ的にはかなりのスローペースだったわけで、しかもしゅんすけのために飴やら飲み物やらを携行してくれて、なんかありがたくも申し訳なかったかな。だって、この手賀沼って場所はランニングするにはなかなかいいロケーションだったからだ。走ってて気持ちいい場所って、しゅんすけでさえそう思ったんだからね。やはり水辺のランニングって、気持ちいいものなのだろうか。
レースが開始されると、少々スローペースでさきこと話しながら走っていった。このおかげで終始楽に走っていられた。
前半はキロ当たり6分30秒というまずまずのペース。
決して早くはなかったけど、13、4キロ程度まではこのペースで楽に進んでいった。
問題は後半であった。膝に痛みが増してきた。呼吸や心拍数は一定だったのに、膝が最初に悲鳴をあげた。この膝痛はその後収まることなくさらに酷くなって、最後の5キロは脚が上がらず、シューズの底を路面にこするような足取りで、まさに脚を引きずる感じで走った。呼吸は乱れておらず、ホント全然苦しくないってのは自転車に乗っていたタマモノなんだけど、自転車では鍛えることができない膝の筋肉の弱点が出てしまったわけで、これは非常に悔しかった。自分はまだちゃんと走れるのに、脚が思うように前に出てくれない。レベルの違いがありこそすれ、箱根駅伝とかで脚に故障が生じて後続にガンガン抜かれて行ってしまうランナーの思いが分かったような。

でも、ゴールは着実に近づいてきてくれて、ついに20キロ地点の看板を通過。ついに21キロもの距離を走破できる・・・って、脚が痛くて感動もない。とにかくゴールしたい。そして如何ともしがたい脚の痛みに耐えつつ、ラストスパートすることができないままゴールラインを越えた。
脚ががくがくというか、脚としてほとんどの機能を停止してしまっていた。いや、ホントよく頑張った。
タイムは2時間25分(くらい)。ま、こんなもんでしょ。タイムが云々よりも、2時間半近く運動を続けていられたしゅんすけの体力の変化加減に感動する。初めて皇居1周レースに出た時は、皇居1周5キロでさえ満身創痍だったわけだからね。
レースが終わっても脚の痛みは酷くなるばかり。いや、脚がこんなに痛いのに、歩こうとはしなかったしゅんすけの精神力にも成長が見えて嬉しかった。走り続けたい気持ち、もしかしてこれがランナーズハイってヤツだろうか。脚の痛みさえなければ非常に楽しめたレースであった。
このレースにはしゅんすけの会社の同僚が出場していたんだけど、スタート前に一度見かけた以降は一切見かけなかったな。彼も早いからなー、さくっとゴールしたんだろうな。

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| 日記 | 23:20 | comments(0) | -
金曜の夜の晴天。
昨日の夜から雨が降り出して、しゅんすけは会社帰りにビニール傘を買った。傘を持って歩くのって、どうもかさばるというか面倒なので、あまり傘を持って歩かないんだけどね。んで、今日も朝から雨で、途中かなり強く降ったりしたんだけど、会社の帰りに昨日買ったばかりの傘をまだ持って歩いているのが自分でも意外に思え、会社とか電車に忘れたり、持って帰るのが面倒で会社に起きっぱなしにせず、よくぞ持って帰ってきたなーと思いつつ、降り止んだ空を見上げると、一様な暗さと言うべきか、雲ひとつない夜空が広がっていた。街の明るさのせいか、星はほとんど見えなかったけど、頭上は確実にピーカン状態だった。こういう時、自転車乗りとしての欲求がむくむくと頭をもたげてくる。明日はサイクリングにはいい日だろうな。
残念ながら明日は土曜日で日中は多少時間があっても、夕方から楽団の練習に行かにゃイカンし、日曜は朝からロードレースだし・・・あ、そういや明後日はロードレースか。しかも、21キロ、初めてのハーフマラソンである。いや、マジで走れるか心配である。これも来るべきフルマラソンへの一里塚というか、実際フルマラソンを走る日は来るのか知らんけど、いずれにしても完全無欠に自由な時間があるわけではないのである。
でも、金曜の夜、こういう夜空を見ていると、最小限の身支度だけ調えて、自転車にまたがり、ただただ西へ向かう旅に出てみたい。いつかやってみたい、と思うのだった。
| 日記 | 00:46 | comments(0) | -
週末サイクリング100キロ
いや、自転車に乗りまくった週末であった。
土曜日は会社の自転車好きが集まって、先日雨のためにやむなくリタイアした東京シティサイクリングのコースをなぞって走ってみた。四ツ谷から六本木、霞ヶ関、新橋を経て、浅草、築地、晴海、お台場を巡るコース。都内はやはりクルマが多いので、気を遣う場面が多くて大変だわ。それに加えて、集まった自転車好きたちは、ランニングのポテンシャルは高いものの、自転車ではほとんどシロウトで、サドルの位置やタイヤの空気圧が異常に低かったり、ギアの変え方が分からず度々チェーンが外れたりしてた。でも、彼らが「自転車、楽しいっすー!」とか言ってくれると嬉しいものである。帰りに一人になったので、せっかくなので皇居を1周してみた。風があったからか、皇居の坂道では思ったほどスピードが出なかったな。
この後、金管バンドの練習に行ったのだけど、やはり疲れたのか、精神力が保てなかったな。せっかくの合奏もなんだか不完全燃焼に終わる。
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日曜日も朝早くから行動開始。
11時には三浦海岸の駅にいた。この日は某ランニングクラブの自転車好きが集まって、三浦半島を巡るサイクリング。前日はしゅんすけと比べて自転車の経験が浅い人ばかりとサイクリングだったけど、この日はキャリアも体力もしゅんすけを遙かに凌駕するツワモノたちが集まるのだった。なんせ、ウルトラマラソン100キロの部で年代別(20歳代)1位(!)とか50キロとか75キロのトレイルランで上位を取っちゃうとか、なんちゅーか、ホントに同じ星の生き物なのかと思うような壮絶なステータスを持つ人ばかりなのである。そんなメンバーと一緒に走るとさぞ疲れるかと思ったら、気を遣ってくれたのか、なかなかいいペースで走れた。
三浦海岸のコースは、しゅんすけを刺激するようなアップダウンの連続で、キツい上り坂の後に絶景の下り坂があったりして、こりゃ一人で走りに来たいわと思わせるコースで、う〜ん、こういう道を知らないでいたことがもったいないと思われた。城ヶ島を回って北上し、ついに秋谷海岸に到達。クルマでは何度も来ている場所だけど、自転車で、しかも城ヶ島を回って来たのは感動であった。そこから逗子まではあっという間。これで、自転車で踏破した道としては自宅から国道16号線で三浦海岸を経て、城ヶ島、逗子、鎌倉、そして相模湾をぐるっと巡って小田原まで、神奈川の沿岸部を制覇したことになる。
逗子で合流したさきこや他のランニング仲間としとどに飲み、バカ話しに花を咲かせて、気がついたら21時。いや、自転車で終始した週末であった。なんか充実したわ−。
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| 自転車日記 | 00:19 | comments(0) | -
DVD選択の自由。
欲しいDVDがあった。
ツールドフランスの実況を収録したDVDである。去年のツールドフランスは、たまたまケーブルテレビで観戦したこともあって思い入れがあるから、これを収録したDVDは特に欲しいと思っていた。このブログにも書いたけど、とある山岳ステージで転倒してしまったチームのエースを何とか上位でゴールさせるために、チームの他のメンバー全員が捨て石になって、エースの風よけになって突っ走る展開は感動を禁じ得ないし、そのエースが次のステージで優勝したにも拘わらず、ドーピング検査に引っかかっちゃうという展開には諸行無常の思いを禁じ得ない。そんなことよりも、そもそも自転車レースってマラソン中継を見るよりも箱根駅伝の中継を見るよりもエキサイトする。だからDVDが欲しいのである。特に、あれだけ見ていたケーブルテレビを解約してしまうという酔狂を演じ、多チャンネル時代に逆行する情報環境になってしまった今となっては物欲は肥大化する一方なのである。
しかし、一方で妙に気になる映像がある。
ワールドオブゴールデンエッグス。これほどデフォルメしたキャラクターに、これほどまで個性が宿るとは、ただただ驚きであり、しかもツボをついた会話の掛け合いがホント面白くて、こっちの物欲も肥大化する一途。
さて、2つ背反するDVDのどちらを購入すべきか。
しゅんすけは迷いに迷って・・・なんと、後者、ゴールデンエッグスを選択してしまったのである。いや、しゅんすけ自身もこの選択には驚いた。絶対ツールドフランスを買うと思ってたのに。
笑いの即物的、刹那的世界観に自転車以上にハマってしまったのであった。

| 日記 | 00:04 | comments(0) | -
気負って書くブログ〜その2。
しゅんすけのメール環境は、某グー○ル社の「Gメール」なんだけど、最近動きが遅くてね。ひとつのクリックから延々考え始めちゃって、30秒くらい動かないことがある。これはなんかのバグなのかしら。
さて、そんなGメールの受信箱に「東京マラソン2009に申し込みの皆様へ」みたいなメールが入ってた。東京マラソンの事務局からメールである。しゅんすけは去年に引き続き、東京マラソン出場者募集が始まって比較的早い段階で申し込んだんだけど、去年は見事に落選、今年の出場に期待していたんだけど、ついに抽選結果を知らせるメールが来たのかと思って、一瞬ドキリとした。その刹那、何とも微妙な感覚になった。
ドキリとしたのはもちろん、このメールが「あなたは東京マラソンの出場抽選に当選しました!」という内容かと思ったからなんだけど、その後の微妙な感覚とは、実は告白してしまうと、東京マラソンが開催される日に、しゅんすけが、既に別の用事が入ってしまっているからなのである!どーん!
つまり、東京マラソンに出場できることになっても、この用事のためにしゅんすけは初めてのフルマラソンを棒に振ることになるわけである。例えさきこが当選したとしても、しゅんすけはこの用事のために応援にも行けない。
こ、これは、なんとも不条理な話しなのである。

ま、用事の方は既に決まっちゃったことなので、今更どうのこうのということはないんだけど(ま、去年まで2月に開催していた東京マラソンを、3月開催に変えちゃったことがそもそもいけないんだけど)、スポーツイベントって日程的に結構先の話しでも応募受付を開始しちゃうパターンが多くて、後で決まった優先順位の高い用事には困ることが多い。会社の用事なんか、1週間前に決まればいい方なわけで、11月に予定しているランニングイベントもはたしてどれだけ出場できるかなんて思ったりするのである。
ちなみに、既に申し込みが完了しているイベントはこんな感じである。
10月、手賀沼でしゅんすけが初のハーフマラソンに挑戦。
11月、横浜マラソンで10キロ、横須賀でハーフ、河口湖で27キロに挑戦。大丈夫かいな。
12月はとりあえずエントリーなし。
1月、千葉でハーフ、新宿で10キロ。2月はなくて、3月は三浦マラソンでハーフ。
数えてみると現段階で7レースにエントリー済みで、東京マラソンを入れたら8レースである。いや、今から考えると恐ろしいラインナップである。去年よりも多くのイベントに参加しているし、そもそも東京マラソンでフルマラソンを完走することを念頭に、ハーフマラソンが4つも入っている。
いや、これ、しゅんすけはハーフなんか走れるのかしら。
レース当日、スタートを待つハーフマラソン出場の猛者たちに囲まれてひとり、うさぎのように縮こまってスタートに怯えるしゅんすけの姿が目に浮かぶようだ。いや、優先せざるを得ない別の用事で、今頃レースが始まった頃かなーなどと思ってイライラしちゃってるかもしれないな。
ともあれ、既に担保に入っているしゅんすけの未来に思いを馳せるのであった。

・・・そんなわけで今日のところはこれでおやすみ。
| 日記 | 00:03 | comments(0) | -
気負って書くブログ〜その1。
書きたいネタはたくさんあるんだけど、書いては消してを繰り返している。理由は分からないけど、とにかくネタが腐っちゃわないうちに書いておく。

もはやネタとしては賞味期限切れに近いかもしれないけど、今年のノーベル賞で日本人が4人も受賞するという快挙があった。街角インタビューでは「日本人の誇りですね〜」などと当たり障りのないことを言ったり、某本屋の科学系書籍コーナーがいつもよりも賑わっていたりするんだけど、しゅんすけはその中身に注目している。特に物理学賞は、しゅんすけにとってあまり明るくない素粒子理論とは言え、以前読みかじった本で知っていただけに、感慨深いものがあった。

CP対称性の破れ。この世の始まりには、たくさんの粒子があり、一方でその粒子と同じ量の反粒子も存在すると言われていた。この両者はほとんど同じ量、つまり互いに鏡像というか対称だったわけだけど、実際はこれがほんのわずかにほころんでいたために、反粒子と相互に対消滅しないでわずかに残った粒子があったわけで、それが現在のような物質溢れる世界を作っているというわけだけど、このお話しの最大のロマンは、宇宙の成り立ちというたぶんこの世で一番スケールの大きな話しを突き詰めていく過程で、話しのスケールがどんどん小さくなっていき、最終的にはこの世で一番スケールの小さい話し、つまり上述のような粒子と反粒子の対消滅云々の話しに到達する点である。この辺を分かっているとこの話しは絶対ツマラナイ話しで終わらないはずなのである。
それとあと2点だけ言えば、ひとつは自分を形作る物質に思いを馳せるかどうかだと思う。自分のカラダが何でできているのか?当然陽子とか電子とか、もっと細かく言えばクオークとかでできているわけで、その物質はどうやって自分のカラダを構成するハメになったのか?創生期には単純な水素しかなかったこの世界に、かくも質量の大きい物質がなぜできたのか。これを思うとホント気持ちは宇宙とつながるように思えてくるのである。
そしてもうひとつは、クオークの形である。しゅんすけもあまり詳しくないけど、超ひも理論の世界では、最小単位クオークの性質を決めるもの(今回のノーベル賞では6種類のクオークが云々と言っていたが)は、極小のクオークの振動だということである。まるでひもが振動するようにクオークが振動している。つまりクオークはそれぞれ異なる振動が、すなわち種類の違いになっているということである。クオークの実態がなんであれ、この世の最小単位は物質ではなく振動であることにしゅんすけはロマンを感じるのである。だって、振動=WAVEとは空気中では音=SOUNDになる。つまり、物質とは音なのである。とても小さくて聴くことはできないけど、物質がそれぞれの役目を分けているのは音であると思うと、極小の世界の素粒子たちが奏でる音楽とは?などと思いをいたらしめるわけである。

あー、なんか職場で嫌なことがあったけど、大きなコスモス、小さなコスモスに思いを馳せると、ニンゲンの思いなんて小さなことである。
| 最近のニュースから | 00:03 | comments(0) | -
エンドルフィン・ナイト
久々に右脳発動、エンドルフィン分泌な宵。
3連休の最後の夜に描き始めて、うまいこと行ったと思ったら、その日のうちに描き上げた。昔は1枚あげるのに2、3日はかかってたのにね。(大して塗布面積が多いわけじゃないんだけどね)
そんなわけで、久々にお絵かきエンドルフィンに酔いしれて就寝である。

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| 日記 | 00:51 | comments(0) | -
ツバサよ、あれが・・・
日曜はスゴかった。
さきこが遠く長野の斑尾でトレイルランのイベントに出場するというので、しゅんすけは留守番となったんだけど、せっかくなので自転車に乗って出かけようと走り出したら止まらなくて、どこまで行けるかなーと思ったら、なんと小田原まで来ていた!
いや、自転車の気持ち良さったら恐るべきもので、放っておくと60キロの距離を超えて小田原まで来てしまうんだね。さすがに脚の疲労は無視できず、箱根越えなどという無謀な暴挙に出ることはなかったけど、今回のロングライドは無謀と紙一重な冒険だった。

冒険と言えば、かのリンドバーグが大西洋の無着陸飛行の冒険の果てに言ったとされる言葉が有名で、しゅんすけも自転車ではあるけど、小田原市街に入ってきたのに感動して「ツバサよ、あれが小田原の灯だ」(灯って昼間だったけどね)なんて言ったりしたものだけど、そこでふと思ったのが、リンドバーグはこの大冒険の果てにヨーロッパに辿り着いた後、どのようにしてアメリカに戻ったのだろうかという疑問。
そりゃ、目指していたものに到達するのが冒険のクライマックスではあるけど、無事に帰還することこそが冒険の真意なのではないだろうか。リンドバーグはアメリカにどうやって戻ってきたのだろう。まさか大冒険を共にした飛行機を置いて船で帰ってきたわけではあるまい。冒険家と言われる彼のことだから、きっと飛行機で帰還したんだと思う。
そうなのだ、しゅんすけは大冒険の果てに小田原に到達した。小田原駅前で写真も撮った。小田原城で写真を撮り、天守閣に上り、たまたまこの日やっていた「甲冑姿のサムライと写真を撮ろう」的なコーナーで愛車のこてつ号と写真も撮った。これで小田原への旅を終え、東海道線で帰ってくることができた。実際しゅんすけの脚はこれ以上のロングライドには耐えられないほど疲労していた。雨も降りそうだったしね。だけど、リンドバーグのことがなぜか頭を過ぎったのだ。そして思った。自転車をバラして輪行体勢にして、東海道線で帰ってくるのは簡単だが、それはしゅんすけにとって冒険なのか、と。

今思うと恐ろしいことだが、自転車に乗って異常に分泌されたエンドルフィンに酔っていたしゅんすけは、小田原で腹ごしらえをした後、自転車にまたがって来た道を走り出したのだ。
いや、これは恐ろしい。まだ充分時間はあるとは言え、60キロを引き返したらトータル走行距離は120キロである。それは今年最長の挑戦、佐渡ロングライド130キロに迫る距離であり、今年最大の挑戦、Mt.FUJIエコサイクリング117キロを越える距離である。ほとんどフラットなコースとは言え、休日にぽっと思いついて走る距離ではない。もっとこう、準備万端とか気合い入れてとかそういう次元でチャレンジする距離ではないのか。
でも、エンドルフィン中毒でどうかしてたしゅんすけは、「行けるとこまで行ってみよう」などと軽い気持ちで自転車のペダルを踏み込んだ。

同じ頃、遠く長野・斑尾ではさきこがトレイルランに出場し、山越え谷越え、身体中に巡る熱い血潮とエンドルフィンでいわゆるランナーズ・ハイになっているはずである。しゅんすけは未だランナーズ・ハイになることはないんだけど、自転車ではたぶん同じようなハイな状態になっているんだろうな。なんせ、脚に疲労を感じつつ走り出してみるとこれまた楽しくて、途中苦しい勾配があったものの、気が付くと江ノ島まで戻ってきていた。いや、恐ろしいわ、自転車。
江ノ島から鎌倉へ向かい、北鎌倉への坂も何とか越えて、鎌倉街道を戻ってきた。途中、かなり長い坂道があって、最近は力が付いてきたので普通に上れるようになったけど、それなりにキツい坂があって、この日100キロ以上を走破してきたにもかかわらず、果敢にも挑戦し、何とかクリアした。この達成感はホント病みつきになるもので、思わず雄叫びを上げそうになった。

こうしてしゅんすけは無事地元に戻ってきた。自宅に一番近いコンビニの店先で、走行距離がちょうど120キロになった。いや、今回はホント頑張った自分を褒めたいのであった。

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※朝、稲村ヶ崎で。この時点では大冒険になるとは思ってなかった。

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※小田原と言えば小田原城。この天守閣の向かいはちょっとした動物園になってて、象がいた。
これがホントの「小田原象」。

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※小田原城内で道に迷っていたのを助けてくれた甲冑装束の人たち。そういうイベントみたい。

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※ついに戻ってきた。感極まって思わず写真を撮った。

※後日談その1。
しゅんすけがエンドルフィンに酔いしれて無心で自転車をこいでいる頃、さきこはトレイルランの最中に蜂に刺されてしまい、その激痛のため無念のリタイアとなったそうな。夜遅くに帰ってきたさきこの脚は刺された直後ほどの腫れはひいていたが、かなり痛そうであった。
※後日談その2。
120キロのロングライドを経たしゅんすけの脚はやはり限界で、極度の筋肉痛に苛まれた。筋肉痛とは筋繊維の炎症なわけで、あまり筋肉痛が酷いとしゅんすけは発熱しちゃう体質で、月曜はホント頭がぼーぅっとして大変であった。筋肉がここまで悲鳴を上げているのに、頑張れちゃう辺り、ホント自転車とは恐ろしい乗り物である。
| 自転車日記 | 11:24 | comments(0) | -
夢想の地平面
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