「シュンスケニウムの原子量」の大統一バージョン
東京がひとつになる日。
ついに東京マラソンである。
今年はかなり天気に恵まれ、気温も高く、絶好のランニング日和になった。厚着をしていた人にとっては逆に暑すぎる日だったかもしれないほどである。それでも去年の極寒ランニングを思えばかなりいいコンディション。もしかしたら東京マラソン史上もっともランニングに適した日だったかもしれない。

さて、しゅんすけとさきこはこの東京マラソンを大会ボランティアとしてかかわることになった。今年で2年目のボランティアは、スタート前の新宿都庁前でランナーの手荷物を預かるスタッフとして役割が割り当てられた。3万人を越える参加者の荷物は、スタート前に50台を越えるトラックに乗せられてフィニッシュ地点の東京ビッグサイトに運ばれ、走り終えたランナーに返却されるのだ。去年の給水係のように実際走ってるランナーを直接助けるような役目ではないけど、大会運営という点ではかなり肝な役回りである。これは頑張らねば・・・と思いつつ、荷物を預かるだけの役割はやっぱり地味な感じが否めなくて、なんだかなーと思いつつ、そんなしゅんすけに対して実際にランナーとして東京マラソンに参加する人たちのなんと華やかなことかと思うにつけ、しゅんすけのモチベーションは全然高まってくれなかった。

金曜日は会社を早く上がって新橋からゆりかもめに揺られて東京ビッグサイトのエキスポに行ったんだけど、エキスポ会場が盛り上がれば盛り上がるほどしゅんすけが「お呼びでない存在」であることを思い知らされ、全然楽しめなくなっちゃった。東京マラソンは恐らく公平に抽選をしてくれていると思うんだけど、それにつけてもどうしてしゅんすけは一向に当選しないのかとつくづく思ってしまうのだ。フルマラソンは何度か走っているしゅんすけ、しかも徐々にいい記録を出している。多少の膝痛はあるけど、この時期がもっとも伸びシロのある時期、右肩上がりな時期であるのは自分でも分かる。そんな時期に念願の東京マラソンを一度も走れないとはどうしようもないことだけど、やるせない気持ちが止まらないのである。だからランナーの方々には非常に申し訳ないけど、エキスポはあまり面白くなかった。

※エキスポ会場を自由に飛び交う「飛行シューズ」。うーん、なんかシュール?

翌日の土曜日もボランティアの説明会があったので、再び東京ビッグサイトのエキスポを訪れる。前日同様、あまり気分が乗らなかったんだけど、説明会でボランティアの説明を受けているうちに低空飛行だったしゅんすけのモチベーションが徐々に上昇を始めた。荷物預りってかなり地味とは言え、大会運営には欠かせない役割なのだ。スタート直前のランナーたちに「いってらっしゃい!」と声をかけることができるのは実は荷物預りのボランティアの特権なのである・・・なんて説明を受けちゃうとちょっと自尊心くすぐられる感じで、しゅんすけの働きに東京マラソンの正否がかかっている?!と誤解しちゃうくらいまでは気分が高まってくれた。
その後エキスポ内をさらっと回ったんだけど、シドニーオリンピックのマラソン金メダリスト・高橋尚子さんのトークショーを鑑賞し、初めて見るQちゃんにさきこ共々盛り上がってしまった。いやホント、同世代とは思えないほどキュートな女性である。

※キュートなQちゃん。

Qちゃんを見てテンション高まり、俄然ボランティア熱が燃え上がったしゅんすけは、東京マラソン当日、朝4時に起床し、始発の電車で新宿に向かった。まだ夜が終わっていない中、しゅんすけたちの東京マラソンは静かに始まっていた。

まだ暗い新宿都庁前にずらっと並んだトラックたち。
静かに夜が明けていき、ランナーが徐々に集まってきて、しゅんすけたち荷物預りの仕事も忙しさを増していった。
このボランティアの仕事はまさに短期集中型で、実質的には1時間ちょっと程度しか仕事がなかった。うん、なかなか楽しい仕事だったな。スタート時間よりもかなり早くに終わったので、スタート地点まで行ってみることにする。スタート地点周辺は一般の応援者は入ることができないよう規制されているんだけど、しゅんすけたちボランティアのスタッフジャンパーを着ている人たちは規制ラインを越えてスタート地点のすぐ脇まで行くことができた。ここでスタートの瞬間を待つ。
 

 
※ボランティアの仕事風景。

紙吹雪が勢いよく舞い上がる中、猛烈なスピードでランナーが駆け出していく。
東京マラソンがついに始まってしまった。
しゅんすけとさきこは沿道でずっと声をかけ続け、ランナー達を全員見送るのだった。
 
※紙吹雪の中、ランナーが駆けていく。

 
※ランナーが去った後のスタート付近。思わず走り出してみるしゅんすけ。

その後ランニング仲間が集まって応援しているというので、地下鉄を乗り継いで応援ポイントに向かう。茅場町や月島で応援し、多くのランニング仲間に声援を送り、また見知らぬランナー達にも声をかけた。ランナーにとって沿道の応援こそが元気の源だと知っているからこそ、絶え間なく続くランナーの流れにずっと声をかけ続けた。
そんなわけで早朝からボランティアを経て沿道の応援までしているので、非常に疲れてしまった。まりこさんが既にフィニッシュしているという東京ビッグサイトまで行き、走り終えた彼女を労った。これで金、土、日と連続して東京ビッグサイトに来るハメになってしまったわ。予想はしていたけど、予想以上に人に溢れ、そこから出ることも、再び電車に乗ることもままならないほどの混雑ぶりだった。いやはや大変な大会だわ。

そんなわけでしゅんすけの東京マラソンは幕を閉じる。こうして終わることで、来年に向けて新しい東京マラソンがスタートする。次こそは何とか出場したいものである。次回からは抽選のチャンスが増えるという特典がある有料会員制度なんかもあるそうで、早速これに参加したいと思っている。来年のしゅんすけがフルマラソンでどういう走りができるか分からないけど、既にこうして「時は満ちている」状態のしゅんすけだからこそ、来年は是が非でも出場しないといけないと思ってる。でも、もし当選しちゃったりしたらあまりの喜びに卒倒しちゃうんじゃないかとか、本番直前のドキドキ感がハンパないんじゃないかと今から心配だったりもするのである。

今日走った3万人のランナーの方々、お疲れ様でした!
| Be RUNNER! | 22:26 | comments(0) | -
愛と青春の観劇で感激!
木曜日、いつものように仕事をしていると、ふいに同僚の女性から声をかけられた。その瞬間、いつもの木曜日という日常は、突如として非日常に一気にトリップし、しゅんすけの眼前に広がったのだ。
「宝塚の演劇、見に行きません?」

しゅんすけは遠い過去になってしまったが演劇を嗜んだ経験があり、ここ数年というものなかなか劇場に足を運ぶ機会に恵まれなかったんだけど、演劇は見たいなーとずっと思っていた。特に宝塚歌劇団はその衣装や振る舞い、発声、歌、音楽とすべてにおいて非日常的感覚に溢れ、「演劇とはつまり日常から非日常へのトリップである」と思ってるしゅんすけにとっては、まさに宝塚演劇のトリップ感こそが非日常そのものと言っても過言ではないのである。
そんな宝塚の演劇のチケットがいきなり目の前に出てきたのである。
しかし公演の日は、今日であった。しかも17時開演とある。いや、これは普通ならとても出かけられたものではない。仕事だって残ってる。しかし、宝塚である。それは万障繰り合わせる価値があるものである。しかも職場の同僚の女性が既に行く気満々だったので、しゅんすけもついそれに触発されて行くことにした。
チケットは4枚、その全てが高額なS席である。このままだと余ってしまうので、ここはひとつさきこを呼んでみることにした。さきこもいつかは宝塚が観てみたいと言っていた。会社の仕事が忙しいさきこは行けたら行く的な感じで、遅れてきてもいいように受付でチケットを預かってもらったりしたんだけど、結局仕事の都合がつかなくて来ることはできなかった。「もっと早く言ってくれれば!」と非常に悔しがっていたが、いや、これが普通の反応だよな。誘われた瞬間、すべての仕事の優先順位を下げてしまうしゅんすけがおかしいのである。いやだって宝塚だもん。

演劇の題名は「愛と青春の宝塚」というもので、第二次大戦下の日本で戦争に翻弄されつつも気丈に振る舞うタカラジェンヌの姿を描いたストーリーである。結構重い話しかと思ってたら意外とコミカルに描く場面もあって、まったく飽きずに最後まで楽しむことができた。
行ってみて判ったんだけど、今回は「宝塚歌劇団」の公演ではなかった。でも何人ものタカラジェンヌが出演していて、しゅんすけのようなシロウトにはほとんど宝塚と変わらなかった。
それにしても宝塚のダンスってホント独特である。独特ではあるんだけど、しかししゅんすけの中にはこれを「カッコいいっ!」って思っちゃう美意識が確かに眠っていて、彼らが歌ったり踊ったりしていても「いや、そんな大げさに喋らないでしょ」とツッコみつつもかなり楽しんでいる部分がココロの中に確かに存在した。
ただストーリーは非常にいいんだけど、キャストのキャラクターがなかなか立ちにくい感じはあった。みんな似たような演技なもんだから、キャラクターの区別がつかないこともあった。もっと遠目にも判るような演技をしないとダメだよな・・・と思ったら、隣のおばちゃんはオペラグラスを片手に観劇しているようだった。そっか、S席のくせに舞台から遠いなーと思ってたら、そういう風にして観るものなんだね。小劇場育ちのしゅんすけには考えもつかないツールである。ちなみにしゅんすけと一緒に観劇した同僚の女性も大阪の大学で演劇部だったんだそうな。第一部と第二部の間の休憩には演劇について少々話しができて楽しかったな。

しかししゅんすけがもっとも感動したのは本編ではなく、演劇が終演した時のことである。
ストーリーが終わるといわゆるカーテンコールというヤツで、出演者が舞台上に登場する。端役の人たちは一斉に出てきて、観客に向かって頭を下げる。重要な役になると、一人で舞台に出てきて満場の喝采を浴びながら手を振ったりする。最後には出演者全員が舞台の上で一斉に観客に向かって頭を下げるのである。その時役者が目の前にしている景色は、演劇をやったことのある人しか知らない。視界は自分に当てられたスポットライトで眩いばかりに真っ白である。しかしその白い光の向こうに確かに存在する観客から拍手を受けるのである。まるでこの世で自分ひとりだけが、大勢の人から喝采を浴びているような感覚にすら襲われる。演劇をやり終えた達成感とそれを満場の観客が称えてくれる喜びである。しゅんすけも遠い過去に何度か舞台に立ち、そんな瞬間を味わってきた。それがふと蘇ってきてしまい、つい目頭が熱くなってしまった。
久し振りに観た演劇、最高にいいものを見せていただいた。
女性の同僚と別れて一人渋谷駅から山手線に乗る。電車の中で車窓の暗い景色を見つつも、頭の中では先ほどの舞台の光景が何度も反芻されていた。まだ現実に戻り切れていない自分がいた。そう、演劇は非日常へのトリップである。いや、とてもいい演劇を観た。


※うっわー、すげーメイクだ。
| 日記 | 00:25 | comments(0) | -
週末は。
先週末は青梅マラソンだった。
いや大変なランニングだった。フルマラソンを何度か走っているしゅんすけにとって、30キロはその通過点に過ぎないくらいにしか思ってなかったから、つまりこれは完全にナメてたと言える。懸念していた膝痛はもとより、そもそも30キロをちゃんと走れるような準備はほとんどしていなかった。だから走ってて全然楽しくなかった。タイムも良くなかった。しかも今回はモチベーション的にも高からざる状態だったために、こんな体たらくな走りでも後悔の念があまり起こらないのだ。ホント、何のために参加したんだかって感じの散々な日であった。
しかもランニング中にいつものようにカメラで撮影していたらこれを取りこぼして地面に落としてしまうという大アクシデントが発生。カメラは無残にも破損。隣で併走していたさきこにしとどに怒られた。前回の湘南国際マラソンでカメラを忘れるという大失態を演じてしまったから、この日は絶対に忘れないように注意していたんだけど、こんなハプニングが待ち構えていようとは思わなかったよ。まだ購入してから2年と経過していない機種である。いや、もったいない・・・。
そう言えばこの日は会場に向かうための電車が過電流による不具合でしばらく運転見合わせになっちゃったり、いつものウエストポーチでなくバックパックを背負ってランニングするなど、細かいところでいつもと違う雰囲気が漂っていた。なんかこう、歯車が微妙に噛み合っていないというか、ね。そんな歯車の噛み合わせの悪さが、ランニングやカメラ破損なんかに繋がったかもしれない。
それでも無事に走り切れたのは良かった。ランニング中にばったり倒れちゃう人もいるからね。この日も深刻な状況を垣間見たりしたから。

さて、そんなわけでグダグダで最悪なランニングが終わり、来週はついに、いよいよ東京マラソンである。抽選に外れたしゅんすけは今回もボランティアである。今回のボランティアはスタート地点の新宿でランナーからの預り荷物を受け取るというイササカ地味な役目である。
それにしても思うのはこうして東京マラソンの抽選に外れ続けて4年ほどで、もし来年当たってしまったら、この1週間前という日をどういう思いで過ごしているのかと思う。ドキドキし過ぎて平静ではいられないんじゃないかと思う。そんなビッグイベントがいよいよ来週。ランナーの方はぜひ頑張ってもらいたいものである。決して悔いの残るような、自分を裏切るような走りにならないことを祈るばかりである。
| Be RUNNER! | 23:19 | comments(0) | -
初めての名古屋。


今日は会社の用事でちょろっと名古屋に行ってきた。仕事の方はあっという間に終わってしまい、午後イチにはトンボ返りで東京に戻ってきたんだけどね。
今日は午前の早いうちに名古屋に着いて、喫茶店発祥の地・名古屋でモーニングセットなぞ食べようと思ってたんだけど、名古屋駅前はかなり近代的に開発されちゃってて、いわゆる喫茶店的な店は見かけられず、駅前を徘徊ばかりもしていられないので、結局駅構内のドトールでズビズビやって済ませることになっちゃった。しゅんすけは初めて名古屋に降り立つのでちょっとわくわくしてたんだけど、名古屋の街を全然堪能できないまま帰りの新幹線に乗ることになっちゃった。

今日という日は、名古屋の喫茶店でまったりすることもできず、ドトールでは店内の段差に足を引っ掛けて危うくトレーをひっくり返しちゃいそうになったり、iPhoneのバッテリー消耗が異常に早かったり、お土産買うのに新幹線や在来線の駅を挟んで対角方面に渡らなくちゃいけなくて予想以上に歩くハメになってしまったり、帰りの新幹線で乗り込んだ車両が5両ある自由席車両のうちたった1両の喫煙車両で、名古屋から東京までの1時間半をほとんどニコチン煙の中で過ごすハメになっちゃったりと、地味にツイてない感じだった。

それでも良かったことは、帰りの新幹線で小田原辺りまでずっと車窓を眺めていたことだった。いつもなら乗車後すぐに眠ってしまうところだけど、進行方向左側の窓側に座れたので、つまり富士山を眺めるには一番いい席に座れたことと、今年予定している「大いなる挑戦」に向けて東海道の風景を見ておきたかったことがしゅんすけの目を車窓に釘付けにしていた。
今日は天気が良かったので、車窓から眺める富士山がとてもキレイだった。地味にツイてない連鎖の中で、唯一幸いだったのがこの富士山の景色だった。しゅんすけがiPhoneのカメラでパシャっとシャッターを切ったことに触発されたわけじゃないだろうけど、窓側に座ってた他の乗客が次々とケータイカメラでパシャパシャやってた。そのうち「進行方向左側に富士山が見えます」なんて車内アナウンスが流れたりした。いや日本人ってホント富士山が好きだよなー。
さて今日の後半戦だっ!
| 日記 | 14:13 | comments(0) | -
さて本番。
いよいよ本番当日である。初めての大会で30キロを走る。しかもコースは一度も走ったことのない上り基調の15キロの折り返しコースである。懸念される膝痛はどうなるか。まさか途中リタイアとかないだろうなぁと思いつつ、本番当日なのにいつものようにポジティブ思考になっていないことが気に掛かる。今朝はなんでこれほどネガティブなんだ?
ちなみに天気はさほど問題なさそうである。当初は雨中ランニングを半ば覚悟していたのだけど、どうやら雨は降らなさそうである。それにしても天気予報の変化には翻弄されたわ。しゅんすけが某簡易日記に投稿したその日ごとの週間天気予報を見ても、変化の激しさが分かる。

※それぞれの日時点の今日の天気予報。
2/15 曇、最高気温9度、降水確率40パーセント。
2/16 曇時々雨、最高気温9度、降水確率60パーセント。
2/17 曇、最高気温8度、降水確率40パーセント。
2/18 曇時々晴、最高気温10度、降水確率20パーセント。
2/19 晴時々曇、最高気温12度、降水確率20パーセント。
2/20 曇時々晴、最高気温12度、降水確率20パーセント。

2/16にブログに書いたとおり、この時点では雨の恐れは非常に高かった。それが木曜日の降雨を経て、劇的に変化し、「晴」の文字を見るにまで至ったのだ。いやホント、良かったわ。
そんなわけで天気は悪くない状態である。あとは気持ちである。さぁっ!盛り上げていこうか!
| Be RUNNER! | 06:50 | comments(0) | -
英語力だけでは、ダメなんだ。
今日はとある関係でさきこと一緒にミャンマーから日本に来ている方とお話しする機会を持った。この人は女性なんだけど、ミャンマーでもっともレベルの高い大学を卒業し、その後さらに自身の研究を進めるため日本のもっともレベルの高い大学の研究室で日夜研究に明け暮れている人で、聞くところによるとさきこと同い年、お国には14歳になるお子さんもいるそうな。彼女はまだ日本語が拙くて、しゅんすけたちとの会話は彼女が中学の頃から第二母国語のように喋ってきた英語が中心にならざるを得ず、ホントはもう一人、日本語が上手なミャンマー人の方が通訳的な立場で入っていただける予定だったんだけど、待ち合わせにちょっと遅れていたために、品川のスターバックスコーヒーで彼女としばらく過ごすことになった。
そんなわけで、コミュニケーションは7割くらい英語にならざるを得なくて、しゅんすけは脳みそをフル稼働させて会話することになったんだけど、いや久々に脳みそをフル回転させて疲れたわ。
彼女とはもちろんお会いすのは初めてなので、自己紹介的会話から始まったわけなのだけど、断片的に理解したところでは日本の大学で「眼の遺伝子の進化にかかわる研究」をしているそうな。いや、これはスゴい・・・ってか、これはしゅんすけの好奇心にジャストミートな分野である。彼女は言葉も通じない遠い異国の日本で、最先端の生命科学を研究しているのだ。ああっスッゴく面白そうで、堪らなく興味を惹かれるんだけど、日本語ではほとんど会話にならない。だからしゅんすけの強烈な好奇心も彼女には全然伝わってなくて、「コンな難しい話しシテもツマラないデスよネー」って思ってたかもしれない。いや、聞きたいっす、でも英語話せないっすと非常に歯痒い思いをした。何かひとつでも専門用語を英語で発することができたら、彼女も「オゥ興味ガあるンですカー?」とか思ったかもしれないのに。
英語を話せないことの気後れ感というよりは、物凄く損した気分になった。
そんな気分がしゅんすけに何年か前に読んだ科学読物で感じた記憶を呼び起こさせた。この科学読物は脳科学に関する本で、若手ながら脳科学の先端を行ってる著者(しゅんすけとほとんど同年代なのに脳科学のある発見が科学雑誌サイエンスに掲載されたとこの前日経新聞に載ってた)がアメリカに住む高校生たちと対談しながら脳科学を分かりやすく説明するという形式を取っていて、その会話の中で「タンパク質」という言葉が出てくる。これを著者が「タンパク質」と日本語で発言するんだけど、すかさず高校生から「それはプロテインのことですか?」って逆に質問されてしまい、著者が「え?あ、そうそう。そうか、君たちは英語で化学の授業を受けているんだったね」と返す会話下りがある。この下りはこの本の中ではまったく本題ではないので、この会話をなぜわざわざ残したのか分からないけど(このような細かい会話は編集の段階で普通ならカットされるものだけど)、これを読んだしゅんすけは一般的によく聞く「プロテイン」が「タンパク質」のことだったと初めて知ったんだよね。
この事は今日の歯がゆさに繋がっている。つまりしゅんすけがタンパク質について多少の知識を持っていたとしても、それが英語では「プロテイン」って呼ばれていることを知らなければ、そんな知識はないも同然ということなのである。もし目の前で「タンパク質」についての会話が英語で展開していたとしても、しゅんすけはそれを知ることはない。ボディービル部のマイケルとステファンのショーモナイ会話くらいにしか思わないかもしれない。
例えて言うとこういうことか。ある日ある所にオオカミをやっつけることでは右に出る者がないくらいの凄腕狩人がいたとして、その人がある村を訪れると、夜な夜な森の奥から現われる猛獣に村人が襲われ大変な被害があると聞く。それはどんな生物かと訪ねると、村ではその猛獣を「ウルフ」と呼んでいる。「ウルフ」なんて生き物は初めて聞いた狩人は、自身が持っているオオカミに関する知識も伝えられないし、「よっしゃ、ここはひとつオイラが退治してやろう」的な展開もないわけである。まさにそれに近いことが今日しゅんすけの目の前で展開していたのである。うん、やっぱりなんか損した感じである。

しゅんすけの会社は取引先が日本企業しかないので、英語を使う場面が一切ない。業務上の必要性もない。「英語が話せると世界中の何億人と話せます」とか言うけど、日本にいる1億3千万人のうちの数人しか友達のいないしゅんすけにはスケールの大きすぎる話しである。しかし、期せずして訪れる今日のような場面で、何ら思いを共有できない歯がゆさは如何ともしがたいものである。


※以前読んだ眼の進化に関する本。この本のことが少しでも話せてたらなー。
| 日記 | 21:12 | comments(0) | -
キーボード恋歌。
最近のブログはほとんどネットブックで更新しているとは言え、仕事がどうも忙しくて、昼休みにコーヒー屋さんでさくさくっと更新することができなくなってきている。
でもしゅんすけ的にはコーヒーを飲みながらパソコンをかちゃかちゃさせる時間は結構好きで、毎日のストレスフルな仕事の中にあってブログを書く昼休みは、まさに魂の洗濯的時間とさえ言える。しゅんすけはたぶん、キーボードをかちゃかちゃすること自体が気持ちいいんだろう。特にネットブックってキーボードが小さいので、これでタイピングしてるとなんちゅうか、その、官能的な快感すら感じてしまうのである。これってなんだろうね。キーボードの上で指を細かく動かしてその結果意図したとおりの文字が画面に表示されていくところに気持ちよさを感じるというか、バッティングセンターで来る球がどれもジャストミートするような快感というか、しゅんすけはピアノは一切弾けない人だけど、ピアノの演奏にのめり込んでくると細かいパッセージを超絶的に早弾きする快感ってあると思うんだけど、その感覚に似た感じなのだろうか。とにかく小さなキーボードを打っていること自体に快感を覚えるのだ。この快感があるからこそ、しゅんすけのブログが長いこと更新され続けているのかもしれない。

さてそんなキーボードを叩く快楽に酔い痴れるこの頃、しゅんすけのネットブックの動きが悪くなってきた。
既に購入してから3年近くである。通信会社の2年契約の縛りと抱き合わせで格安で購入した機械である。ネットブックにしては3年も保ったのは長持ちな方かも知れない。この前家電量販店を覗いてみたら、未だに通信会社との抱き合わせ格安販売は継続しているみたいなので、つまり現行機器の通信契約を解除して、新しい機器を別の通信会社の新しい契約とともに購入すればしゅんすけはまた格安で新品のネットブックを手に入れることができるというわけである。当初締結した通信会社との2年縛りの期限がとうの昔に過ぎていて、つまりいつ解約しても構わないことを思えば、これは名案である。
そんなわけで、会社の帰りに有楽町の某家電量販店に行ってきた。
展示されているネットブックのラインナップを見ながら、一番気になるのはやはりキーボードの感じである。こういうのを打鍵感(一体どう読むのか知らんけど)と言うそうだけど、とにかく打っていて気持ち良くなるような小さなキーボードのネットブックを見ていたら、あっという間に時間が経ってしまった。やはり打ってて一番気持ち良かったのはシンクパッドかな。さすがIBM(今はレノボって言うんだっけ)である。
ネットブックのラインナップを堪能して今後検討することにして売り場を後にしたんだけど、どうも指に残る打鍵感が心地よくて、キーボード売り場に行ってしまった。そこで一番小さなキーボードを見つけて、これはさすがにしゅんすけには小さすぎるだろ、一体どんな小さな手の人が使うのかと思って展示してあるサンプルに向かってかちゃかちゃやってみたら、これが意外に手にしっくり来て思わず購入してしまった。今この文章はそのキーボードで打っているんだけど、この打鍵感はまさに官能的快感と言っても過言ではない。うん、これ、自宅のパソコンもこれがいいな・・・って、そんなことになったらさきこが黙ってないだろう。さきこはどちらかと言うと大きなキーボードが好きで、自宅のキーボード(これもしゅんすけが以前購入してきたコダワリの品)でさえ小さすぎるって言ってたからな。
それにしても、キーボードのコダワリを思うにつけ、果たして今後購入するかもしれないネットブックのキーボードはしゅんすけのコダワリを叶えてくれるだろうか。パソコンで重要なのはCPUやHDDなどのスペックであると思えば、今日も悩ましい宵が更けていくのであった。
| 日記 | 00:17 | comments(0) | -
バクダン。
以前から書いているとおり、今週末は初めて参加する青梅マラソンである。しかしこれに先立ち、いろいろと心配事がある。
いつものことだけど、心配事の筆頭は天気である。今回も微妙な天気が予想されている。今日の昼時点で、天気予報は「曇時々雨、最高気温9度、降水確率60%」である。しゅんすけの過去の経験から言えば、これはもう降ったも同然、雨中ランニング確定である。真冬の雨の中を走るというのがどれほど過酷かは、三浦マラソンの過去2回の経験を紐解くまでもない・・・ってか、ありゃ3月だったからね。今回は2月の真っ只中で、しかも青梅と言えばほとんど奥多摩。山深い奥多摩に降る2月の雨がどういうものか、想像するだにオソロシイ。しかも一度も走ったことのない初参加のランニング、さらに言えば10キロでもハーフでもない、30キロのランニングなのだ。これほど過酷なコンディションがかつてあっただろうか、いや、絶対ない。
これに加えてさらに心配事がある。
しゅんすけの膝痛である。
NAHAマラソンの頃から怪しい感じだった膝だけど、先月の湘南国際マラソンで右膝のお皿部分に痛みを感じ、これも気のせいかと思っていたら、先日夜のランニング練習でも出てきてしまった。夜のランニングなんてたった8キロである。それでも右膝に痛みを覚えた。これは何らかの故障だろうか。
考えてみれば膝にしてみればしゅんすけのランニングは過酷である。ランニングのスピードが早まっているのはタイムを見れば分かるとおりだけど、それに伴って体重が減ったかと言うとまったく変化がないのである。つまり同じ重量のままスピードだけ早くなっているわけだから、膝への負担は当然大きくなっているハズである。いや大してスピードが上がってるわけじゃないけどね。
そんなわけで、もはや膝痛は避けられないものだとの認識し、先日やむを得ずサポーターを購入した。膝にぐるっと巻いてマジックテープでがっちり止めるもので、膝のグラつきを防ぐ効果があるんだそうな。店員さんが「膝のグラつきを抑え・・・」などと説明していたんだけど、しゅんすけの中では「膝がグラつくこと」と「膝が痛くなること」にどうしても関連性が感じられなくて、走ってる時に膝がグラグラしてる感じが一切しないしゅんすけには、果たして大枚叩いて買うべきかどうか非常に悩ましい判断だった。しかし結局は心配事てんこ盛りの本番が近付いている中、一縷の望みを託してサポーターを購入した。そして先日、これを膝にがっちり装着してランニング練習に出かけてみた。右膝を少々意識しつつ、痛くならないかどうかを随時気にかけていたものの、膝は測ったようにちゃんと痛くなった。まるでそうすることがあらかじめ決められているかのように痛くなった。痛みの程度が若干弱いのと、痛くなるタイミングが以前よりも遅くなったのが僅かな救いとは言え、痛くなるには違いなかったのだ。このランニング練習は前述のとおりたった8キロである。今度の本番ではこの4倍弱を走ると思えば、サポーターの効果はかなり限定的だったと言わざるを得ない。うん、これは不安である。
ここまで不安が重なるとモチベーションダウンというか戦意喪失って感じである。特に膝痛が出てしまってはどんなに頑張ろうと思っても前に進まなくなるわけだからね。そしてこの2週間後に開催される三浦マラソンのチャレンジに大きな支障を残すかもしれないからね。
さてさて、どうなることか。
| 日記 | 13:59 | comments(0) | -
週末は。
日曜に開催予定だった神奈川マラソンは、しゅんすけもさきこも走る気満々だったんだけど、そう言えば大会の主催者からお知らせのハガキが一向に送られてこなくて、当日のタイムスケジュールや受付方法などの情報がまったくないままに金曜日を迎えてしまい、さすがに前々日まで何の連絡もないというのはおかしいので確認したところ、なんと、大会の参加費が手違いで支払われてなかったということが分かったのだ。がーん・・・つまり、神奈川マラソンには出場できないというわけである。ま、ほとんど練習してなかったので、たとえこのまま出場しても大した記録は出なかったと思われ、つまり結果オーライなんだけどね。
そんなわけで、日曜はランニングしなくて済んだのだ。
土曜日はランニング仲間と夕方から新年会と称した飲み会だった。毎年恒例の新年会でしゅんすけはこれで3回目だけど、毎度楽しい宴会である。
ランニングしなくて済んだ日曜は、せっかくの晴天下をランニング練習すればいいものを、絵なぞ描きの方に集中することにした。自宅のデスクに向かって何とか右脳が回転してくれるよう頑張ったんだけど、いくら踏ん張ってみても右脳はピクリとも回転してくれなくて、結局先週と同様、無為のまま時間だけを浪費してしまった。ランニングもせず、絵なぞも描けないというのは、週末の使い方としては非常にもったいない。

そんな週末が明けて新たな1週間が始まるわけだけど、そう言えばしゅんすけの会社の同僚が、どういうワケか会社に来なくなったしまったのが気にかかる。この人はしゅんすけとサイクリングに行ったりしたこともあるんだけど、仕事となると非常に非情な人で、しゅんすけと衝突することも一度や二度ではなく、おかげで職場環境が悪くなっているんだけど、そんな彼が先週よりずっと休んだままになってしまった。ホントに体調不良ならいいんだけど、今まで2回ほどいわゆるメンタル的な理由で休職してきた人だけに、今回もそっち方面が心配になってしまう。また彼が今抱えてる仕事ってのが、会社の中ではかなり大きなプロジェクトで、そもそもいわゆるメンタル的に弱い人を重責な仕事に就けるって会社の方針もどうかと思うのだけど、ともかく休みが混んでしまった彼の仕事は俄然停滞気味なのである。走り出したプロジェクトは途中で停まるわけなく、様々なパーツが一斉に走っている中、彼のパーツだけ動きが悪い状態、つまりそろそろヤバい状態なのである。誰かが手を貸さないとプロジェクト全体に影響が及んでしまうわけで、そうなると何かと押し付けられがちだったしゅんすけもつい身構えてしまうのである。いやしゅんすけは嫌だかんね。

さて先週の某日、とある国家資格の免許証が届いた。
しゅんすけの前の会社からずっと取得するよう言われ続け、これにコトゴトク反発し、それでも転職直前に一念発起して勉強し、ついに合格したものの、合格通知を貰った以降はどうも面倒くさくて免許証申請をしないまま放置したこの資格。いわば15年もの年月を経て、ついにしゅんすけの手元に来たというわけである。会社への反発で10年、一念発起して勉強で半年、面倒で免許証申請しなかった5年・・・いや、長かった。なんか感慨深いものである。

さて来週は三連休である。
さすがにこれは走る。今月は青梅マラソンがあるし(これはちゃんと支払いを確認した)、来月には運命の三浦マラソンがある(これもちゃんと支払いを確認した)。絵なぞのために無言の右脳を相手に瞑想に耽るのはやめて、来週は太陽の下に出てみよう。ここのところずっと晴れてるから来週辺り雨にならなきゃいいけど。


※iPhoneで撮影してiPhoneアプリでマンガ風に効果をつけてみた。こういう楽しいアプリもあるんだね。
| 日記 | 14:23 | comments(0) | -
10年目の2月。
さて2月である。
実はこの2月はひとつの節目であって、このブログ、以前はWEB日記だけど、これを始めたのがちょうど10年前の2月なのである。これは記念すべきことだ。よく10年も続いたものである。
さて以前からいろいろ考えていて全然まとまっていないんだけど、この10年の節目に何か変革をしたいと思っている。まったく新しいブログを立ち上げるのか、以前にも書いた書籍化に着手してみるのか、まだ全然まとまってないんだけど、やはりネットは便利な反面怖い部分もあるわけで、今後記事を書き連ねていく中で、そういう怖い部分に直面することがあるかもしれない。
そろそろゆっくりも考えられないと思うけど、さて10年目に向けて何をしようかな。

ところで今月もランニングイベントに鋭意参加する。
今月の大きな大会と言えば、初参加となる青梅マラソンだろう。来月初めには例年参加している三浦国際マラソンにも参加するから、これに向けて気持ちも身体も作っていかねばなるまい。
そんなわけで2月は何かと忙しいのである。
| 日記 | 12:42 | comments(0) | -
夢想の地平面
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728     
<< February 2011 >>
RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
アクセス解析
 

現在の閲覧者数:
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE