2011.03.24 Thursday
不公平の実証。
東日本大震災、東北関東大震災、東北地方太平洋沖地震・・・などと色々な呼び名で呼ばれる大震災も今日で10日を越え、復興に向けて活動が本格化してきた。当事者でないしゅんすけが偉そうなことは一切言えないのだけど、自然災害に対してしなやかに適応していくのが他の民族にはない日本人の強みだと思ってるから、先人たちがそうしてきたようにぜひ明るく強くしなやかに乗り越えて欲しいと思うのである。無責任な物言いかもしれないけど、心から応援したいと思っている。
ところでこうして10日経っても事態が好転してんだか悪化してんだか分からないのが原子力発電所の事故である。地震や津波にやられて想定していた以上の事象(事故って言えばいいのに変な言い方だよね)が発生してしまったこともそうだけど、何より問題なのはその後の対応である。政府や電力会社などが発表するにわかには信じがたいあまりにも楽観的な現状報告、法定許容量の何倍もの放射能の値、呪文のように唱えられる「直ちに人体に影響を及ぼすものではない」など、今回の原発事故が天災でなく人災と言われるのも無理からぬことである。
それでも原発内で頑張って事態収拾に向けて尽力している方々がいると思えば、多少の放射能被爆もやむを得んのかもなーなどと思ってしまう。どうせニンゲンはいつかは死ぬわけで、ね。
しかし電力会社が取り決めた輪番停電(計画停電)の方法には何をか言わんやな強い思いがある。
実は今日は会社を抜け出して研修に行ってきており、終了後はそのまま不帰社ということにしていたから、つまりほとんど定時前に帰途に就くことができたのである。しかしさきこ曰く「今日は停電になるので早く帰ってもしょうがない」んだそうで、確かにネットなどで見てみるとしゅんすけの家のある第5グループは19時から22時まで停電ということになっていた。まあ電力会社も「停電クルゾー、停電クルゾー」とか言ってて実は「停電中止シマシタ」なんてこともあってほとんど「オオカミ少年」みたいな感じだったので、しゅんすけもホントに家が停電になってるかがイマイチ信じがたかったんだけど、横浜駅辺りまで帰ってきてから自宅に電話してみると「お客様の電話は機器が接続されていない云々・・・」的なアナウンスが流れ、つまり電話機に電力が供給されていないみたいで、つまり停電真っ最中ということが分かった。今、自宅に戻っても絶賛停電中。せっかく早く帰ってきても真っ暗な家ではどうしようもないのである。
しょうがないので、横浜でさきこと合流して東口で食事なぞできる店を探したんだけど、ほとんどの店が早期閉店を決め込んで、20時前には既に店先に「CLOSE」の看板を出すようになってた。食事をして帰りたいしゅんすけとさきこは彷徨うように西口に向かい、さすがに居酒屋で夕食ってのは嫌なので、さらに彷徨って相鉄ムービルの方まで歩いていき、それでもどこを探しても良さそうな店が見つからなくて結局、居酒屋のような店で鍋でも食べようということになった。既に20時を大きく回っていた。ホントなら自宅で絵なぞカリカリやってるハズなのに、なぜしゅんすけは居酒屋でビールなぞカックラッてんだろう。
さきこは元々今回の停電地域の取り決め方に憤りを覚えていて、盛んに「不公平だ」と言っている。さきこの実家の地域は停電対象にすらなっていないのだ。電力会社の情報をよく見るにつけ、そういえばしゅんすけが昔住んでいた街も対象外である。しゅんすけの住む区で停電するのは特定の狭い地域に限定されているようである。そう思うとしゅんすけもさすがに不公平と思わざるを得ない。このまま停電地域が見直されない限り、しゅんすけは会社を早く上がっても自宅に帰れず夜の街を彷徨うか、帰ったとしても明かりのつかない部屋で悶々とするしかないのである。クルマで出かけるにしても信号がついてないので危ないし、そもそもガソリンがもったいない。しゅんすけと同じ区に住んでいる人でも、このような思いをしなくていい人がいると思えば、論理的に考えてこれは「不公平」というものであろう。
いやね、そりゃ、なかなか停電できない施設を持つエリアは、簡単にパチンと停電にできない事情があるのも分かる。しゅんすけの住まう区にも大きな市立病院があってここを停電に巻き込んだら大変なことになるからこの病院のある一帯は停電地域に組み込めないってのも理解できるんだけどね。それにしても対象エリアが集中しすぎてるんじゃなかろうか。
そんなわけで停電が解消した自宅に帰ったしゅんすけがまずしたことは横浜の白地図をプリントすることだった。
電力会社から発表されている地域を色分けしていく。そうすると案の定、かなり偏りのある色地図ができたのだ。こりゃ市立病院がどうのって言い訳できるようなレベルじゃないくらい不公平である。ついでに隣の区も色分けしてみた。見ていると何となく臨海地域の工場地帯への電力供給を止めないようにしているように見えなくもないんだけど、それでも説明がつかない部分もあって停電被害者としては釈然としない地図である。
しゅんすけだって地震の被害には心痛めているし、しゅんすけにできることなら何でも支援したいと思ってるから、今回の輪番停電にもぜひ協力したいとは思ってる。しかし電力会社が「輪番」を謳っている以上、病院が停電するなどの大きな支障が出ない範囲で公平であって欲しいと思うのである。
さすがに次回の夜間停電も、帰るに帰れず夜の街を彷徨うのは嫌である。男のしゅんすけはともかく、さきこや女性の一人暮らしだっているんだから。そこら辺をちゃんと考えてくれないと、今回の原発事故に端を発した一連の事象は、どこまでも「人災」であり続けるんだよなと思い、しとしと降るみぞれ混じりの雨がどのくらい放射能を発してるか不安になる宵なのであった。
※しゅんすけの住まう区の停電エリアを赤く塗ってみた。なぜ東エリアがこれほど広範囲で停電を免れるのか?!
※隣の区の停電エリア。ちょっと複雑に計画されているので、停電対象になっている部分を塗ってみた。これも東エリアが広範囲に無停電地帯である。恐らく臨海部の工場への配慮だろうけど、無停電エリアが広範囲すぎてこれはかなり不公平。
ところでこうして10日経っても事態が好転してんだか悪化してんだか分からないのが原子力発電所の事故である。地震や津波にやられて想定していた以上の事象(事故って言えばいいのに変な言い方だよね)が発生してしまったこともそうだけど、何より問題なのはその後の対応である。政府や電力会社などが発表するにわかには信じがたいあまりにも楽観的な現状報告、法定許容量の何倍もの放射能の値、呪文のように唱えられる「直ちに人体に影響を及ぼすものではない」など、今回の原発事故が天災でなく人災と言われるのも無理からぬことである。
それでも原発内で頑張って事態収拾に向けて尽力している方々がいると思えば、多少の放射能被爆もやむを得んのかもなーなどと思ってしまう。どうせニンゲンはいつかは死ぬわけで、ね。
しかし電力会社が取り決めた輪番停電(計画停電)の方法には何をか言わんやな強い思いがある。
実は今日は会社を抜け出して研修に行ってきており、終了後はそのまま不帰社ということにしていたから、つまりほとんど定時前に帰途に就くことができたのである。しかしさきこ曰く「今日は停電になるので早く帰ってもしょうがない」んだそうで、確かにネットなどで見てみるとしゅんすけの家のある第5グループは19時から22時まで停電ということになっていた。まあ電力会社も「停電クルゾー、停電クルゾー」とか言ってて実は「停電中止シマシタ」なんてこともあってほとんど「オオカミ少年」みたいな感じだったので、しゅんすけもホントに家が停電になってるかがイマイチ信じがたかったんだけど、横浜駅辺りまで帰ってきてから自宅に電話してみると「お客様の電話は機器が接続されていない云々・・・」的なアナウンスが流れ、つまり電話機に電力が供給されていないみたいで、つまり停電真っ最中ということが分かった。今、自宅に戻っても絶賛停電中。せっかく早く帰ってきても真っ暗な家ではどうしようもないのである。
しょうがないので、横浜でさきこと合流して東口で食事なぞできる店を探したんだけど、ほとんどの店が早期閉店を決め込んで、20時前には既に店先に「CLOSE」の看板を出すようになってた。食事をして帰りたいしゅんすけとさきこは彷徨うように西口に向かい、さすがに居酒屋で夕食ってのは嫌なので、さらに彷徨って相鉄ムービルの方まで歩いていき、それでもどこを探しても良さそうな店が見つからなくて結局、居酒屋のような店で鍋でも食べようということになった。既に20時を大きく回っていた。ホントなら自宅で絵なぞカリカリやってるハズなのに、なぜしゅんすけは居酒屋でビールなぞカックラッてんだろう。
さきこは元々今回の停電地域の取り決め方に憤りを覚えていて、盛んに「不公平だ」と言っている。さきこの実家の地域は停電対象にすらなっていないのだ。電力会社の情報をよく見るにつけ、そういえばしゅんすけが昔住んでいた街も対象外である。しゅんすけの住む区で停電するのは特定の狭い地域に限定されているようである。そう思うとしゅんすけもさすがに不公平と思わざるを得ない。このまま停電地域が見直されない限り、しゅんすけは会社を早く上がっても自宅に帰れず夜の街を彷徨うか、帰ったとしても明かりのつかない部屋で悶々とするしかないのである。クルマで出かけるにしても信号がついてないので危ないし、そもそもガソリンがもったいない。しゅんすけと同じ区に住んでいる人でも、このような思いをしなくていい人がいると思えば、論理的に考えてこれは「不公平」というものであろう。
いやね、そりゃ、なかなか停電できない施設を持つエリアは、簡単にパチンと停電にできない事情があるのも分かる。しゅんすけの住まう区にも大きな市立病院があってここを停電に巻き込んだら大変なことになるからこの病院のある一帯は停電地域に組み込めないってのも理解できるんだけどね。それにしても対象エリアが集中しすぎてるんじゃなかろうか。
そんなわけで停電が解消した自宅に帰ったしゅんすけがまずしたことは横浜の白地図をプリントすることだった。
電力会社から発表されている地域を色分けしていく。そうすると案の定、かなり偏りのある色地図ができたのだ。こりゃ市立病院がどうのって言い訳できるようなレベルじゃないくらい不公平である。ついでに隣の区も色分けしてみた。見ていると何となく臨海地域の工場地帯への電力供給を止めないようにしているように見えなくもないんだけど、それでも説明がつかない部分もあって停電被害者としては釈然としない地図である。
しゅんすけだって地震の被害には心痛めているし、しゅんすけにできることなら何でも支援したいと思ってるから、今回の輪番停電にもぜひ協力したいとは思ってる。しかし電力会社が「輪番」を謳っている以上、病院が停電するなどの大きな支障が出ない範囲で公平であって欲しいと思うのである。
さすがに次回の夜間停電も、帰るに帰れず夜の街を彷徨うのは嫌である。男のしゅんすけはともかく、さきこや女性の一人暮らしだっているんだから。そこら辺をちゃんと考えてくれないと、今回の原発事故に端を発した一連の事象は、どこまでも「人災」であり続けるんだよなと思い、しとしと降るみぞれ混じりの雨がどのくらい放射能を発してるか不安になる宵なのであった。
※しゅんすけの住まう区の停電エリアを赤く塗ってみた。なぜ東エリアがこれほど広範囲で停電を免れるのか?!
※隣の区の停電エリア。ちょっと複雑に計画されているので、停電対象になっている部分を塗ってみた。これも東エリアが広範囲に無停電地帯である。恐らく臨海部の工場への配慮だろうけど、無停電エリアが広範囲すぎてこれはかなり不公平。