「シュンスケニウムの原子量」の大統一バージョン
金曜、首相官邸前。
先々週辺りから永田町の首相官邸前は金曜日になると反原発や大飯原発の再稼働反対を掲げてデモが実施されるようになった。当初はマスコミも無視を決め込んでいたのだけど、このデモが週を追うごとにどんどん大きくなっていき、どうにも無視できなくなって先週にはついにニュースで放送された。しゅんすけはツイッターでフォローしている人の関係でデモ自体は知っていたのだけど、先週ニュースを見て、その規模の大きさに驚いた。一部の政治的活動に近い人が集まって行動しているという段階をもはや超えている。
そして今日、金曜日である。きっと今日もデモはあるのだろう。しゅんすけがフォローしている限りツイッターは物静かだったけど、それはもはやデモをやるとかやらないとかいうレベルではなく、デモを開催することが当たり前なので、あえて言わないだけっていうスタンスだった・・・ということが後で分かる。

19時に仕事を終えて会社を出る。
首相官邸に行くのは初めてだし、しかも徒歩で行くのは少々しんどいかもしれなかったけど、しゅんすけのスタンスとしてはあくまで「デモの様子を見に行こう」的なものなので、特段気負いはなかったからお気楽に徒歩で行く事にした。
会社の近所であるもののどうも不案内で、赤坂を回っていく道を取ってしまった。後で見ると平河町から行った方が近かったみたい。ともかくも赤坂を歩いていると、ホントに政治運動がこの近所で起こってるのかと思うほど普通であった。普通の金曜日の夜の赤坂であった。しかし上空には早くもヘリコプターが飛んでいる。きっとあの下でデモをやっているんだろう。いよいよ現場が近くなってくると、一般企業のビルは少なくなって官公庁の建物が増えてくる。これに呼応してかサラリーマン風の往来がなくなり、普段着を着た老若男女が足早に同じ方向に向かっている光景になった。この人たちはみんな赤の他人だけど、みんなデモに向かっているのだ。まさに思いを同じくする個人の集団である。

デモの周辺は警官がたくさん立っていて交通整理をしていたけど、デモの運営サイドでも交通整理を出して混乱が起こらないようにしている。道を折れると国会議事堂の裏手である。なんだ、ここが現場だったのか、平河町から来れば良かったわ、とここで思う。
いや、これ、ものすごい数である。歩道を溢れて道路まで人でうめつくされている。みなメッセージを書いて掲げている。ビラを配る人もいるし、メッセージを書いたシャツを着ている人もいる。普段着、というかちょっと独特さが際立った服装を着た人が多いようだ。なんちゅうか、こう、ヒッピーみたいな?70年代的な?よく分からないけど、目立つ格好が多い。男性よりも女性の方が多いかもしれない。子供連れもいた。ともかく、こういう活動を目の当たりにするのは初めてである。スゴい熱気である。
「サイカドーハンタイ!」のシュプレヒコールの中、ちょっと圧倒されてただ呆然とその眺めを見ているだけだった。しかし既にデモの活動時間は終わっていたようで、運営サイドのスタッフからは解散するように指示が叫ばれ、つまりしゅんすけが体験したデモはそれでも収束しつつある様子だったわけである。いやはやデモ本番はどんな感じだったのか。

原発の再稼働についてはしゅんすけはもちろん反対である。
産業がどうのとか経済が停滞するとか何とか言うけど、命の危険を冒してまで守るべき産業や経済ってなんだよって思う。だからこういう活動には非常に興味があった。初めて体験してみて良かったと思う。ぜひ次回はもっと早い時間から参加してみたい。
ただ、よくあるパターンだけど、この手のデモが無秩序化して、悪ふざけのようになったり、暴徒化したり、あらぬ方向に行かないかちょっと心配である。主催者側もその辺を気にしてか、「来週またデモができるためにも今日はお帰りください!」などと叫んでいた。果たしてこの運動はこの後どうなっていくのだろうか。



| 日記 | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0)
トラックボールの夜。
いやもう最近はてんでブログが書けていない。
6月なんて2個くらいしか書けていないじゃないか。実際は書きたいネタはそれなりにあるのだけど、会社の休み時間も帰宅後もなかなかキーボードに向かえていないという状況なのである。

ちなみに、最近起こった話しを書きだしてみると、
(1)秋のランニングイベントのこと。
秋には無謀にも2つものフルマラソンを走る予定になっていて、ちょっと不安なんだけど、恐ろしいことにこれにさらに11月の大阪マラソンが当選してしまった。当初は「上等じゃい!走ったるわー!」と関西弁で意気込んでいたんだけど、フルマラソンを走って3週あけてフルマラソンを走り、さらに2週あけてフルマラソンを走るというのは、2年ほどフルマラソンはおろか30キロもろくに走っていないしゅんすけにとっては、無謀にさらに輪をかけた暴挙なわけで、ここは断腸の思いでキャンセルすることにした。大阪マラソンは応募者が多くて、一説には倍率が5倍ほどもあったそうで、そう考えるとしゅんすけの当選のために落選した4人の方には申し訳ないのだけど、体力的にも経済的にもちょっとキツいのである。
(2)夏のお楽しみのこと。
前述のとおり、秋にはフルマラソンが2回もあり、どちらも精一杯頑張って不甲斐ない成績にならないようにしたい。だから夏は走り込みをするのだ。暑い中を走るのはしゅんすけはかなり苦手なんだけど、これも楽しくフルマラソンを走るためである・・・と言いつつ、7、8月の週末には既にサイクリングの予定が多く書き込まれてしまっている。会社の仲間やランニングの仲間によるサイクリング、そして個人的なお楽しみ、「俺的チャレンジ」の企画である。去年は京都チャレンジということで、東京から京都まで自転車で走ったわけだけど、今年は秋のフルマラソンなんかで結構お金を使うかもしれないので、ちょっとだけ縮小することにした。小淵沢から野辺山を経て軽井沢へ至る道を自転車で走ってみようと思う。一泊二日の100キロ程度のサイクリングなので、しゅんすけにとってはさほどキツい距離ではないんだけど、問題は峠越えである。JRの駅としては日本一高いところにあるという野辺山までをどう上るかが、ドキドキワクワクである。果たしてどうなるか。
(3)絵なぞのこと。
4月くらいのブログに「最近は1ヶ月に2枚も絵なぞが描けて楽しいな〜」なんて調子に乗っていたら、その直後からぱったりと描けなくなってしまった。5月のゴールデンウィーク辺りからである。描けないのをいいことにトレス台を修理に出したりできたのだけど、その後もまったく右脳が活動してくれなくて、やっとこの前、かなり苦しい中からひねり出した絵なぞを描き上げることができた。2ヶ月ものブランクを経て描き上げた絵なぞは微妙に納得できるものではなかった。修理を終えたトレス台を初めて使用したけど、いや、故障していない機器を使って描くのはやはり快適であった。

・・・とまあ、ブログを書くほどの大きな話題でもないのだけど、最近のしゅんすけにはこういうデキゴトが起こっていたわけである。
そして今日書こうと思うのは、トラックボールのことである。
パソコンのいわゆるポインティングデバイスは一般的にはマウスを使うものだけど、しゅんすけは以前よりパソコンショップのマウスコーナーの隅にひっそりと置いてあるトラックボールの存在が気になっていた。マウスを使うよりも疲労度が少ないとかポイントが正確であるとか一度使ったらヤミツキになるとかいろいろ言われてるトラックボールだけど、しゅんすけが実際使うことはなかった。高価ではないものの決して安からざるものだから、試しに買ってみてやっぱり使わないなどということは避けたかったのである。もっとも望ましいのは、しゅんすけ以外の誰かが使っていたものを「お古」としていただく形である。たとえば会社で使っていた人が使わなくなったものをしゅんすけにくれる、とかね。しかし会社ではほんの一部のプログラマー以外はほとんどマウスであって、トラックボールを使うほどマニアックな人がその厳選を経たであろうトラックボールをポンっとしゅんすけにくれるわけがなくて、つまりしゅんすけにトラックボールを使う機会はこれからも絶望的にないハズだった。
そこにほとんど僥倖とも言うべき、さきこが自分のパソコンが欲しいと言い出した。どうも通販で安く売っていた機器のようである。「買うべき時が買い時」という豪快な決断力を発揮してさきこがパソコンをさくっと購入したので、その勢いのあるうちにしゅんすけからも提案してみる。
「トラックボールはマウスよりも省スペースらしいよ?」
かくしてさきこのパソコンにはマウスの代わりにトラックボールが接続されたわけである。しかしトラックボールでの操作は思いの外ストレスにならないようで、それからしばらくはさきこがトラックボールを使う日が続く。しゅんすけも別にトラックボールが猛烈に欲しいわけではないし、パソコンのポイントには使い慣れたマウスの方がいい場合も多くて、ほとんどトラックボールのことを忘れてしまっていた。
そんなある日である。さきこの慢性的な肩こりは、自宅で使うトラックボールが原因ではないかと言い出したのである。
しゅんすけが思い描いていた計画は唐突にして予定通りの新しいフェーズに入ったというわけだ。
どうもさきこが言うには、会社でマウスを使っているから、自宅でもトラックボールに手を置いた瞬間にそれを動かそうとしてしまうようなのである。まさに条件反射。動かないものを動かそう、いや動かしてはいけないなどとやっていたら、そりゃ肩こりも酷くなる。リラックスしてパソコンをカチャカチャやろうとしたところで、その前に精神的に疲れてしまうのだ。
「じゃ、交換しようか」
さきこをここまで苛むトラックボールを以前より欲しかったとは言え、こういう形で手に入れるのはちょっと不安だったけど、結果としてしゅんすけのパソコンにトラックボールが接続された。
早速メーカーサイトからドライバを落としてきてインストールする。トラックボールに付随するいくつかのボタンに機能を割り当てて自分に使いやすいように変更した。特にこのトラックボールは、画面をスクロールするホイールがないので機能として割り当てるしかないようである。
そしてじっくりと時間をかけて昨日を割り振りつつ試してみるを繰り返す。しゅんすけがトラックボールを手に入れた瞬間である。
昨日は1時間程度しかイジってなかったけど、その中でしゅんすけの脳みそがゆっくりとトラックボールの使い方に慣れていくのを感じることができた。脳みその細胞がじわじわとその手を伸ばして特定の運動神経ネットワークを作り上げていく。会社で使うマウスと自宅で使うトラックボールで、その切り替えができるか不安だったけど、ニンゲンの脳みそはそれほどチャチにてできていないようである。それほど違和感がない。それよりも自分の脳みそがトラックボールに慣れていく様子を感じられることの方が面白かった。
脳みそがこのように与えられた機能に順応していくのはよく知られていたことで、例えば先天的に手の指がくっついちゃって5本指として分裂していない人を外科的に整形して分裂させ、ちゃんど独立して動かすようリハビリした後に脳みその運動野の分布を見てみると、ちゃんと5本の指を独立して動かせるように脳神経が分化している例がある。まさにこれと同じように、しゅんすけの脳みそもトラックボールでパソコンを操作できるよう、また会社で使うマウスなどと混同しないよう運動野が分化を始めているのだろう。しゅんすけの頭の奥底で起こっていることを想像するとちょっと楽しくなる、そんな夜なのである。
| 日記 | 23:07 | comments(0) | trackbacks(0)
夏に向けて。
週末は毎年恒例のSAIKOロードレースに参加するため、富士五湖まで行ってきた。
河口湖畔のホテルに宿を予約して、前日に大会会場で受付して、夕食はほうとうを食べ、ホテルの大浴場でリラックスして、翌朝本番に臨んだ。今回もしゅんすけは20キロ、さきこは10キロのランニングである。
大会の様子はまた別ページを設けるとして、結果的には非常に考えさせられるランニングだった。タイムはそれなりだったんだけど、なかなか「それなり」の域を抜け切らないまま、ついにこうして春のランニングシーズンを終えてしまったわけである。トレーニングの夏をどう過ごすかなーと、特に今年は秋にフルマラソンを考えているからこそ、意味のある夏にしなければならないと思うのだった。

ところで、秋シーズンのフルマラソンだけど、既にエントリーしているものとして、11月の湘南国際マラソンがある。去年は出られなかったけど、ぜひ今年は練習を積んで臨みたいと思っている。12月にできればホノルルマラソンに出たいと思っている。そして11月終わりにある富士山マラソンである。去年までは河口湖マラソンと言ったのだけど、「富士山を世界文化遺産に!」の安易な合言葉のもと、名前もコースも変えて再スタートするようである。富士山の名前を冠することや新しくなったコースについてなど思うところはいろいろあるけど、悩ましいのは同日に大阪マラソンがあることである。大阪マラソンは応募者多数のため抽選になるそうで、しゅんすけが走れるかどうか分からないのだけど、これに当たったらやっぱり大阪マラソンかなーと思っていたりして・・・などと、二兎追う者は〜的にモタモタしているとどちらも走れなくなってしまうかもだけどね・・・って、11・12月でフルマラソンを3本走るのはそもそもにキツいだろとも思うのだけど。

さてそんなランニング三昧な秋シーズンを控えて、愛用していたランニングシューズがそろそろクタビレてきたので、新調することになった。できればパフォーマンスが若干でも向上するシューズがいいなと思って手にしたのが、アメリカの某社のシューズ。ランニング時の踵(かかと)着地を矯正して正しいランニングフォームに導いてくれるそうなので、これを信じて購入してしまった。1万○千円もするシューズである。
これを履いてSAIKOロードレースを走れば良かったんだけど、降雨が予想されていたので、靴が汚れるのが嫌でやむを得ず従来のシューズで走ったんだよね。いやまあ実はこの買ったばかりのシューズが微妙にしゅんすけに合わなくて、そんなシューズでいきなり20キロは怖くて走れないと思った。それにそもそもこのシューズは通気性が異常に優れていて、生地は布というよりもほとんど網に近いから雨が降った日にゃダイレクトに雨が侵入してきてすぐに中がぐちゃぐちゃになっちゃうので、これを避けたかったわけだけどね。
ところで、このシューズを買うに当たって念のため足のサイズを測ってみたんだけど、衝撃的な事実が判明した。足をラットベットスキャンみたいな機器の上に載せて、スキャンして測ったところ、足のサイズは裸足で24.9センチだったのである。え?25センチもないの?
しゅんすけは今まで靴のサイズを26.5とか27.0だと思い、そのサイズの靴を買ってきた。もちろん靴下だけで2センチも足が長くなるわけもなく、つまりせいぜい26センチくらいの靴で良かったというわけである。しゅんすけが中学生の頃、体育館用のシューズを買い替えるのが面倒で、1年生の時に購入した24センチのまま3年間を過ごしたという記憶が蘇ってきた。あれがいけなかったのかな?
いずれにしても、しゅんすけのこの軽からざる体重を文句も言わずに支え立っている足には、ホント感謝の言葉もない・・・ってか可哀そうである。

ところで今年の夏はどうしようかと思うにつけ、去年の京都チャレンジのような挑戦的な試みができればいいなと思っている。とは言え会社を5日間も休めないので、ここは一泊二日くらいで行けるところを考えている。たとえば峠超えのサイクリングなどである。しゅんすけが一人で立ち向かう夏のチャレンジシリーズは、さてどうなるか。これも夏を前にして楽しみである。
| 日記 | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0)
政治とは苦労というより敬老。
しゅんすけはあまり政治についてブログに書くことはしないのだけど、一応社会人ということでそれなりに政治には関心があって、いろいろ思いを抱きつつも、でも結局はテレビの前で無責任なヤジを飛ばすような、いわゆるごくフツーな関わり方しかしていないのだけど、今回はちょっと政治的なお話しである。
しゅんすけの地元はこの前の選挙で某与党の新人議員が当選したみたいで、まあ新人らしく頑張って街頭演説なぞしていたりするのだけど、時にはしゅんすけの地元の駅前でも街頭演説をすることがあって、朝の出勤途中にその演説の前を通り過ぎることがある。しゅんすけはこういうのは基本的に完全スルーなのだけど、しゅんすけに遅れて家を出るさきこはたまにビラなんかもらって読んだりしているそうな。ある朝、その議員の街頭演説に出会ったさきこは何気なくもらったビラで、この政治家が有志を集めてミーティングなぞする企画があることを知り、早速しゅんすけにケシカけてきた。テレビを見ていろいろ言ってるのなら、こういう機会にぜひ行ってこい、というわけである。
さきこのケシカけ方が上手いのだろう、しゅんすけはこの時物凄くテンションが上がっちゃって、「おうよ、行ってくるぜ。政治の世界に一言モノ申す、だぜ!」などと、ろくにビラに書かれたことも読まずに申込FAXをサクッと送ってしまった。
数日後に事務局を名乗る男性から電話がかかってきた。この企画への参加が認められたようである。
どういう集まりなのか、まったく知らなかったしゅんすけはそれから少々焦り出した。変な集まりだったらどうしようとか政治の知識がほとんどないしゅんすけが行ったところで恥をかくだけなんじゃないかとか、いろいろネガティブな思いが去来した。しかし「もし行くのなら、服買ってあげる」というさきこに乗せられて、今日、新調した服を着て行ってきた。

会場はしゅんすけの地元の駅の駅ビルである。早めに会場近くに行き、日経新聞を隅々まで読むことにした。コーヒー屋に入って新聞を広げると、しばらく電子版しか読んでいなかったので、そのレイアウトの変わりっぷりに驚き、株価コーナーではしゅんすけが前に勤めていた会社の株価の下がりっぷりに驚いた。大丈夫かいな。
そんなわけで集合時間よりもかなり早めに会場近くにいたわけだけど、緊張していたのかうっかり昼ご飯を食べ忘れるところだった。コーヒー屋を出たらどの飲食店も長蛇の列で、そっか昼飯時だからなーって自分も食べてないじゃんって気づいたわけ。落ち着けって。

さて昼ご飯をかきこんでいざ会場へ。どんな論客がしゅんすけを待ち構えているかと思ったら・・・ご老人ばかりだった。てっきりしゅんすけと同じくらいの年代がわんさと集まって、その中にはかつての同級生もいたりして、ちょっと微妙な空気が漂いながらぎこちなくも政治の話しをする、みたいな展開を恐れつつも期待していたのに、完全に拍子抜けである。率直に言って、彼らは集まったのではない、集められたのだ。もっと言えば、この議員の後援会か、その関係者か、地元自治体の議員の関係者か、とにかくビラで集まったのではなかろう。なーんだ。
しゅんすけが会場に到着した後も続々と参加者が集まり、結局100人以上になったようである。その中でしゅんすけのような「若手」はほんの数える程度・・・しゅんすけが若手ってだけでそれも驚きなんだけど、てっきり高校生とか大学生とかいるかと思って、それを意識しつつ変な格好だけは避けたいと思っていたのに、もう会場はおじいちゃんばかりじゃないか。
会場にはおよそ20台くらいのテーブルが並べられ、それそれに6脚の椅子が設置されていた。イベントではこのテーブルごとにテーマに沿った討論をするようである。

さて、この政治的イベントでは、このイベントの主催者である若手国会議員の話しが聞けるだけじゃなく、現財務大臣某氏の話しも聞けることになっていた。財務大臣にあまり興味がなかったのだけど、その財務大臣が登場した瞬間、しゅんすけの好奇心が猛烈に勢いよく立ち上がった。
SPがいる。
財務大臣と共に会場に入ったスーツ姿の男、いや女性もいる。この暑い季節に黒い上下のスーツにネクタイをして、耳にはイヤホンである。スーツの上着の襟には割と大きめの襟章を付けている。しゅんすけはSPのことをまったく知らないのだけど、一瞥して分かった。彼らはこの現職大臣を警護するためにここにいるのだ。会場の入口に2名(うち1名が女性)、演台を挟んで向こう側の窓際に2名、会場の奥にも2名いるようである。さすが現職の大臣である。どこにいくにもこういう警護がついてくるのだろう。彼らの懐には拳銃が忍ばせてあるのだろうか。ドキドキ。
大臣の講演が始まり、それはそれで興味深い内容だったのだけど、しゅんすけの脳みその半分くらいは微動だにしない、そのくせ眼球だけはまるで監視カメラのように一定の速度で左右に動く、このSPに向いてしまった。
講演の内容は昨今の消費税増税とか社会保障がどうとか、もういろいろとツッコみたかったけど、しゅんすけの好奇心はこの政治家への質問よりもSPの方にいろいろ聞いてみたいことが出てきちゃって、結局タイミングを逸したまま政治家はまたSPを伴って風のように去っていったしまったのである。
※ちなみに大臣に対する質疑応答では、他の参加者からもいろいろ質問があって、その中には割と強烈に噛み付く感じの意見もあって、それまでは冗談を言いつつ話していたのが一転して生真面目な話し方になってた。まあ昨今はいろいろとヤマ場なので去来する思い如何ばかりかって感じである。

さて財務大臣が帰っていった後に、本題のイベントである。
テーブルを囲んだ参加者が与えられたテーマについて討論するという企画である。しかし、結果的にはあまり面白くなかったな。いや、この手のゲーム的討論の手法は元来面白いものだし、いろんな意見が聞けて勉強になるのだけど、参加者がおじいちゃんばかりではしゅんすけが話しを合わせるのも大変で、そもそも講演会からの参加者なのであればデキレースとは言わないまでも相当な予断が入っているハズである。初めから党の支持者であり、今国会で議論中の内容にも基本的に賛成の人ばかりなのだ。本来はフラットな意見を尊重し合いつつ議論を進めていくものなんだけど残念である。
だから結果的にはこのゲーム的議論はしゅんすけにとってはあまり面白いものではなかった。しかもおじいちゃんの中には「もう生い先短いので、消費税増税とかどうでもいいんじゃよ」なんて言う人もいて、おいおいどうしてここにいるんだよって問い返したくなってしまったりした。
しかしイベントの最後には各テーブルで議論になったことをみんなの前で発表することになって、せっかくなのでしゅんすけも発表させていただくことにした。短い時間だったけど、自分の考えを述べさせていただいた。久し振りに大勢の前で話しをしたので結構緊張した。いやこの緊張感は嫌いじゃないけど。
しゅんすけがどんな政治的意見をここで述べたかはブログの趣旨と異なるので書かないけど、まあ気持ちよく喋った時間であり、その点では充実した。うん、しゅんすけの意見が議論の方向性とか、ましてや国会議員の考えに影響しなくても別にいいのだ。どうせデキレースなんだから。

そんなわけで、不安と興味と好奇心が渦巻いたイベントが終了した。
ま、こんなもんか・・・って感じ。しゅんすけの主張ができた点を含め全体としては面白くはあったけど、しゅんすけ自身の考え方にはまったく何も影響を及ぼさなかったという点で不満はあったかな。いや、ひとつだけ、今回のイベントでしゅんすけの考えに影響したことがある。そうだ、もはや決心したとさえ言える大きな影響である。
それは、政治家には絶対ならない、ということ。
議論したりするのは嫌いじゃないから可能性としてもしかしたらいつかは・・・?なんて思ったことも昔はあったけど、今日のこのイベントに来て、主催した国会議員が100人ものご老人に囲まれて、励まされ、意見され、叱咤され、握手を求められ、頭を撫でられたりするのを見て、これはしゅんすけには絶対できないことだと思った。人生の先輩に敬意は表するけど、しつこく絡まれるのに嫌な顔せず耐えるというのは絶対にできないことだ。
あともうひとつ気づいたこと。今日のイベントがおじいちゃんばかりだった。ご老人ばかりに支持をたのんでいたら日本の政治は一向に良くならないということだ。
| 日記 | 18:55 | comments(0) | trackbacks(0)
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