「シュンスケニウムの原子量」の大統一バージョン
箱の中身は・・・?
しゅんすけの部屋には貯金箱がある。
ポケットに入っていたり洗濯機の底で見つけたり財布に入っていたりした小銭を投入してコツコツ貯めてきた貯金箱である。市販されているものでよく見かける「100万円貯まる貯金箱」みたいなものじゃなくて、単にペットボトルの上部にコインを入れる切り込みを入れただけの簡易的な自作の貯金箱である。「ペットボトル貯金箱」とも呼ぶべきこれは、ペットボトルと言ってもよくあるような500ミリリットルの円筒形のものではなく、1リットルで少々角ばった形のものである。貯金を始めたのはいつの頃からだろうか、時折ここにちょくちょくコインを入れてきた。
そしてついに貯金箱が満杯になった。あ、いや満杯というと大げさだけど、当初から決めていたラインに到達したのだけど、とにかくこのラインに到達したら、いくら貯まったか確認することにしていたのだ。
つまり、ペットボトル貯金箱の封印を解いて、中身を確認することにしていたのである。
ちなみにこのペットボトル貯金箱は、取り出し口などないので、取り出すためには上部辺りにカッターで切り込みを入れて大きく口を開く必要がある。つまり壊さないと開けられない貯金箱である。

さて、そういうわけで中身を確認するとなったら、さくっとペットボトルを開けてしまえばいいのだけど、その前にちょっと考えてみた。この中には一体いくらくらい入っているのだろうか?
開ける前に金額を予想してみるのも面白いかもしれない。
内容を論理的に予想してこれが実際の貯金額にどこまで近づけるか。論理的思考実験というわけである。

そもそもこのペットボトル貯金箱には一体何枚のコインが入るだろうか。
ネットで見つけた玩具「人生銀行ONE」によると、円筒形の500ミリリットルのペットボトルには1円玉が500枚入るんだそうな。実際に試したわけじゃないけど、まあネットに載ってるこの情報を頼りに思考を進めていこうと思う。
500ミリリットルに1円玉が500枚ということは、1リットルのペットボトル貯金箱には単純にその倍、1000枚の1円玉が入るハズである。実際は1円玉以外にも各種のコインが入っているわけで、それぞれ大きさが異なるんだけど、一旦置いておいてその前にこの各種コインが全体量のどのくらいの比率を占めるかを考えてみる。
実際にしゅんすけが投入したコインに何が多かったかとか、ペットボトル貯金箱を透かして見た時にどのコインが多く見えるかなどの主観的な感覚値でしかないけど、とにかく予想してみると、以下のようになる。

☆ペットボトル貯金箱内のコインの種類別比率☆
1円玉・・・・5%未満
5円玉・・・・5%未満
10円玉・・・50%
50円玉・・・5%
100円玉・・35%
500円玉・・10%

1円玉、5円玉は、もし大きく予想とズレていても金額には大きな影響を及ぼさないので、予想の範囲から外しても良いだろう。問題は10円玉よりも上のコインがどれだけ入っているかであり、実際のところ、ビジュアル的にもペットボトル貯金箱が銀色のコインよりも茶色いコインに多く占められているようであることから、10円玉の比率を比較的多く見積もってみた。
貯金箱に入っているコインの比率も重要だけど、枚数を算出するためにもっと重要なのはコインのサイズである。当たり前だけど、1円玉は500円玉よりもはるかに小さく見える。これがどのくらい小さいのかによって、投入したそれぞれのコインの数と貯金箱の中身を占める比率が変わってくるのである。
そこで各コインの体積の比率を比較してみることにする。




こうしてみると、1円玉は500円玉と比較して体積のうえでは、3分の1程度しかないことになる。500円玉の貯金箱全体の比率が10%だとしても、その大きさを考慮すれば、さらにその3分の1程度とみるのが妥当と言えるだろう。
こうして枚数を算出する材料が揃った。
500円玉を例にとってみると、まず500円玉は全体の10%を占めていると予想され、これは1000枚の1円玉に換算して100枚の500円玉があることになる。しかし500円玉は1円玉よりも大きいので、その比率(3分の1)を乗じると、33枚ということになる。つまりペットボトル貯金箱には33枚の500円玉が入っている、という感じである。
そんな感じで算出すると、以下のとおりになる。
1円玉・・・・0枚
5円玉・・・・0枚
10円玉・・・278枚
50円玉・・・32枚
100円玉・・187枚
500円玉・・33枚

そしてこれを金額に換算すると、
1円玉・・・・0枚
5円玉・・・・0枚
10円玉・・・2,780円
50円玉・・・1,600円
100円玉・・18,700円
500円玉・・16,500円
となり、合計は39,580円ということになる。3万9千円!である。うん、これは高額である。
てっきり1万数千円くらいかと思っていたのに、4万ちかくとは大金である。しかもこれはあくまで試算であって、いくつかのパラメータが上振れした時には金額は軽く4万円を超えることになるのである。いやもちろん、パラメータが下振れれば軽く2万円を割り込むこともあるんだろうけどね。それでも上振れ、下振れの中心が4万円というのはスゴいことである。

さてこれほどのお金があったら何に使おうか。
以前ならトレス台の購入資金云々とか言うところだけど、トレス台は修理して完全復活しちゃったからなー。もっと高額なら自転車関連グッズとか高価な画材とかあるんだけど、4万円は微妙だよなー。
ともかくもこのペットボトル貯金箱を近々開封してみる。さて上記の理屈のとおり、しゅんすけを喜ばせる結果になるかどうか、楽しみである。
| 日記 | 22:12 | comments(0) | trackbacks(0)
旅の終わり。
先ほど帰宅した。しゅんすけ単独の自転車チャレンジ企画・野辺山チャレンジが終了した。
天気に恵まれて、とてもいい景色を見たり、坂道に苦戦したりと充実した2日間であった。しゅんすけのワガママな一人旅を応援してくれたさきこに大感謝っ!
ほとんど火傷の様相な日焼けの痕を見るに、旅の思い出が溢れ出してくる。うん、いい旅だった。また行きたいな。
そして次のチャレンジをどうしようかと早くも考えている自分がいる。


※すべてのJR路線の中でもっとも標高が高い場所。これより高いところにJRは走っていない。
| 自転車日記 | 20:02 | comments(0) | trackbacks(0)
行ってきます!
今日から野辺山チャレンジである。とりあえず寝坊せずに起床できた。
さてどんなドラマが待っているか、楽しみである。
| 自転車日記 | 05:26 | comments(0) | trackbacks(0)
タビダチ前夜〜楽しい夏休み日記。
いよいよ明日から1泊2日で今年の俺的チャレンジ、野辺山チャレンジに行ってくる。
準備はとりあえず万端。しゅんすけはどうも余計な荷物を持っていく嫌いがあるけど、何とかスリム化してリュックサックに詰め込んだ。天気予報ではとりあえず雨は降らないようだから、楽しいサイクリングになりそうである。
このチャレンジを前に、昨日今日を書いておく。

昨日は自由に遊べるのは最後の日ということで、トレーニングも兼ねて自転車で出かけてきた。近所をくるっと回ってくる30キロほどのサイクリングで、関内から本牧を回ってシンボルタワーで海を見てココロを潤して帰ってきた。
某テレビ番組で「本牧漁港」なるものが存在すると聞いて、まさかこの工業地帯のど真ん中に漁港があると思ってなかったから驚いたんだけど、実際D突堤の根本に漁業組合を見つけた。しれっと入ってみると確かに漁船が並んでいた。これは新たな発見である。
平日の夕方前にシンボルタワーに来る人はほとんどいないようで、閑散とした芝生に寝転んで横浜港を出ていく船をずっと見ていた。うん、やはりいいなー。横浜で海を見るならここが一番のポイントである。

そして今日は、以前より予定していた実家の姪・甥・お袋さんと千葉・幕張で開催中の恐竜展に行ってきた。毎年どこかで恐竜に関するイベントがあるものだけど、どうせ子供向けなイベントだからと思い行ったことがなくて、でもきっとしゅんすけの琴線に触れる何かがあるハズなのはずっと予感していたから、実家の子供たちを連れて行くというのはいい口実なのである。さらに予感していたのは、イベント自体はさほど面白くなくて、最後に登場するお土産コーナーに置いてある何かがもっともしゅんすけの琴線に触れるのだろうということである。そして果たしてそのとおりであった。
たくさんのチビっ子たちでごった返すそのお土産コーナーには、しゅんすけのココロを刺激する恐竜のフィギュアがいくつも置いてあって、いやもうどれを買ってやろうかと大人気なく興奮しきりだったんだけど、展示コーナーを隈なく見て回って最後に出会ったのがもっとも造形が美しく刺激的でかつコストパフォーマンスの良いティラノサウルスであった。いや、これホント最高にいいわ。このお土産コーナーにあった他のフィギュア、ひとつ1万数千円するスピノサウルスよりも5千円ほどする咆哮するティラノサウルスよりもいい。もっと言えば、以前より某東急ハンズに展示してあって、昨日のサイクリングで関内の有隣堂の化石コーナーにも展示してあった3800円のティラノサウルスなんかよりも数倍いいポーズ、ディティールである。うん、これはお宝ゲット、である。
この恐竜展でもっとも楽しんでいたのは、実家の姪・甥ではなく、紛れもなくしゅんすけであった。

そんな夏休みは、明日の野辺山チャレンジで幕を降ろす。しかし以前から書いているとおり、しゅんすけにとってかなり過激な挑戦である。夏休み最後のイベントは、まさに夏休み最大のイベントというわけである。
そんな挑戦に向けていよいよドキドキ感がいや増す宵なのである。
 
※本牧漁港にて。よく見るとカモメがとまって休息中。どこまでも漁港然とした光景である。

※ココロ洗われる夕陽の風景。(米軍住宅前)

※最強の恐竜、ティラノサウルスの勇姿。ところでいつからティラノサウルスのことを「ティランノサウルス」と表記するようになったんだか・・・。
| 日記 | 23:19 | comments(0) | trackbacks(0)
非情な抽選結果。
来年2月に開催される東京マラソンには既に物凄く多くの人がエントリーしていて、参加するためには去年同様高倍率の抽選に当選する必要がある。今年はまだ申し込み期間が終わっていないけど、来月になれば3万数千人の参加者に対してどれだけ応募者があったか発表になるだろう。きっとスゴい数字なんだろうな。
毎年スゴい倍率をくぐり抜けて当選するのは大変なので、先行エントリーの会員に登録しておいた。先行エントリーしておくと、8月の一般応募とは別枠の先行抽選があるのである。そして、その先行抽選の結果が先週通知された。

通知はメールでされるものと思っていたから、メールのチェックに余念がなかった。前日から既に「明日は抽選発表だ。きっと既に当選者は決まっているんだろうな」などとソワソワしていて、早朝にふと目を覚ましてメールが着ていないかチェックするほどだった。早朝4時半にメール送信するわけないのにね。
会社に行ってからも、「メールは9時に一斉送信されるのかも?」「いや12時か?」「15時?いや仕事終わりの17時?」などとそれぞれメールを送受信してみるんだけど、東京マラソンの事務局からはまったく連絡がない。これほど待っているのに、どうして来ないのかなーダメだったんかなーと思っていると、東京マラソン事務局から当選結果とはまったく別のメールが届いた。
「先行エントリーに落選しても、一般エントリーがありますよ」だって。
抽選結果の通知メールでないのにそういう言いっぷりって、もしかして暗にしゅんすけが落選したって言ってるのかな?だんだん気分が暗くなってきた。
帰宅してもメールはまったく送られて来なかった。
さきこも先行エントリーしているのだけど、同様にメールが来ていないのか、いやそもそもしゅんすけほど興味がないのか、自宅でもまったくその話題にならなかった。しゅんすけも不用意に口にして、即座に
「あ、うん、落ちてた」などと軽く言われちゃうのも悲しいので、黙っていた。
そしていよいよ日にちが変わるかという頃、つまり丸一日待っていてもメールが来ないというわけで、そろそろイラついていたしゅんすけはさきこに聞いてみることにした。
東京マラソンの会員用サイトで見られるそうなので、恐る恐るチェック。
結果は・・・、今回も落選。
まあそうなんじゃないかって気がしてたけど、こうして通知されてみると実に落胆するものである。
その落胆ぶりは・・・いや、まだココロの整理ができていないので、どう書けばいいのか分からない。まだあと1回、二次募集を入れればあと2回のチャンスが残っているのは分かっているんだけど、それでも比較的倍率が低いこの先行エントリーで当選しなかったから、さらに高倍率な一般エントリーでは当たる気がしないのだ。つまりしゅんすけにとっての東京マラソンは既にほとんど終了してしまったと言っても過言でないほどの心境である。

ところで去年の東京マラソンの抽選結果は、京都チャレンジの最終日、既に京都に到着して物凄い達成感がココロに満ち溢れていた時に何気なくチェックしたウェブメールで知った。夜中の京都は暗くて、商店が並ぶ往来にはまったく人の姿が見られず、それでも寂しいながらもなんとなく雅な風情というか、ただ暗くて寂しいというだけじゃない何かを感じていたんだけど、この結果を見た瞬間に、その暗さに底流していた雅的風情がまったく失くなって、ただの無機質な闇に変わってしまった。そこにある闇が静かに迫ってくるほどの圧迫感で目の前に広がったというか。まさに強烈なココロの落胆ぶりを映した感じだった。
今年の一般エントリーの結果をしゅんすけはどこで知ることになるのか。並々ならぬ充足感に満たされていたハズの去年でさえ、上述のとおりなのだから、よほどココロを安静にしておかないと落選の結果にどうなってしまうのやら。いや当選していても、嬉しすぎてどうなっちゃうのかって感じだけどね。
| Be RUNNER! | 08:34 | comments(0) | trackbacks(0)
取り留めもなく、いろいろ後日談。
先のブログで書いていた件の後日談をまとめてみた。

バッグ購入の話しの続きである。
バッグは予定通りの日にしゅんすけの自宅に届いた。
夢にまで見たバッグをついに手にしたのだ。新品の革製品のいい香がした。素朴な手作り感がいい。ガマグチをがばっと開けてみて中を見ると余計なポケットなどはついていなくてシンプルな作り、たくさん入りそうだ。うん、気に入った。これはいい買い物をしたかもしれないな・・・と、思う一方、何やら違和感もあった。
バッグ自体の大きさが、若干、大きい感じがするのである。
サイズについては、実は購入前に散々悩んで、B4サイズが入る大きさにした経緯がある。もう1サイズ小さいA4サイズもあったんだけど、ネットでの評判はB4サイズの方がいいみたいだし、さきこも「大きい方がいい」と言うし、もし仮に大き過ぎても入れるものには困らないけど、小さ過ぎた時は入れたいものが入らないことになるわけで、ここは陳腐だけど「大は小を兼ねる」ということで、大きめのサイズにしたのだ。大きめと言っても、A4サイズのバッグとはほんの数センチしか違わないんだけどね。しゅんすけはこの数センチを「大した差ではない」と判断して、大きめのB4サイズを購入したわけである。
しかし結果的にはこの数センチはかなり大きな影響力があったということである。
リュックサックのようにして背中に背負うと、しゅんすけの背中の幅よりも若干広い感じがして、歩いていると何となく腕が当たる感じがする。電車のシートに座り膝の上に乗せると何となく膝からはみ出してしまう。これはやはり大きかったかもね。
しかしこの大きめであるという点以外はほとんど問題ない。収納量はそれなりにあるし、背負っているとなぜか気分がいい。ずっと欲しかったアイテムをやっと手に入れた充足感。既に納品から1か月が経とうとしているこの頃においても、この充足感に浸っているのである。うん、やっぱ買って正解だったわ。
ちなみにしゅんすけはこのバッグをリュックサックのようにしているので、何かを取り出すためにガマグチをがばっと開けるには一旦背中から降ろさないといけなくて、しかも開けたガマグチを小さな取っ手で支えなくちゃいけなくて、つまり中から物を取り出すのが結構大変である。今までのショルダーバッグのようにファスナーをスススッと開けてササッと取り出すようなスマートな動きができず、いちいち立ち止まってバッグを降ろしてガマグチを開ける作業が必要になるのだ。しかしかなり意外だったけど、これを今のところイササカも面倒と思っていないのだ。こういうバッグに憧れて買った。だからこのバッグ特有の所作も含めて楽しむべきだと思っているのだろう。
またバッグの色は、これも散々悩んでキャメル色にしたけど、使い始めて2、3日で既に革の表面にシミのようなものができ始めた。ミンクオイルなんかを買ってたまに磨いているけど、これもきっと「味」になっていくんだろう。
これからもよろしく頼むぞ、と。
※ところで、このバッグが納品された時、初めてお目見えしたこの愛すべきバッグに思わず気分が高まって絵なぞを描いてしまった。その時の気分でサササッと描き上げちゃったので、いろいろ問題点のある絵なぞだけど、バッグ購入記念ということでこれもとても気に入った絵なぞになった。

続いて、会社の自転車仲間と行ったサイクリングの後日談である。
修善寺に現地集合するため、東海道線で熱海を経由し三島まで来たのはいいが、ここで持ってきたリュックサックを電車の網棚に置き忘れてきたことに気づき、大幅遅刻をお詫びして、このリュックサックを追って静岡まで行った・・・ところまでは書いた。その後日談である。
新幹線で三島に戻ってきて、預かってもらっていた自転車を引き取り、伊豆箱根鉄道で修善寺方面に向かう。既に当初の集合時間よりも1時間半も遅れてしまっていた。メンバーと合流できたのは13時過ぎ、合計2時間の大遅刻である。しゅんすけ主催のサイクリングにしゅんすけが遅れてしまうなんて・・・。

メンバーにお詫びしてサイクリングがスタートしたんだけど、いやもう猛暑下のサイクリングは地獄の修行である。当初はメンバーの体力とか経験なんかも考えて軽く走る感じを想像していたのに、峠越えはかなり厳しくて、一部メンバーが熱中症になりそうになりながら、しゅんすけもヘロヘロになって坂を上った。いや、大変だった。伊豆の峠をナメてたわ。
その後爽快なダウンヒルを経験して、伊豆高原に至り、大室山にリフトで登ったりして観光を楽しんだ。この辺は参加した女性メンバーも楽しかったんじゃないかな。
夜は宿泊施設が会社の関係ということもあって、スタッフの方にお気遣いいただいてビールをたんまりご馳走になった。
翌日は城ケ崎海岸に行ったりして観光を楽しみつつ、近道だと嘯いて通った道がいきなり激坂だったりして、この日もヘロヘロになりながら伊豆高原駅に至り、電車で帰ってきたのだった。

ところでこのサイクリングの帰路の中で、しゅんすけの乗る踊り子号が停車するハプニングに遭遇した。大きなハプニングってほどでもなくて、要するに線路に人が侵入したそうで電車が緊急停止したのである。こういうハプニングは東海道線とか京浜東北線にはよくあることなので、しゅんすけはあまり気にしないのだけど、実はここでちょっとスゴいものを見た。
線路に侵入した張本人を見たのだ。
その時しゅんすけはシートを倒してうとうとしていたんだけど、電車ががくんとスピードを落として急激に減速を始めたので目を開けて何気なく窓の外に目をやったところ、下りの線路をまたぐように駆けていく赤シャツの男性を見たのだ。まさに目の覚めるような真っ赤なポロシャツだった。その男性はかなり急いでいるようで、わたわたと下り線路を越えたものの、線路と民家との境目にある深い窪みに足を取られてもがいていた。この光景は夢見心地で電車に乗っていたしゅんすけの目にもかなりシュールな光景であった。
電車はまだ減速中で完全に止まっていなかったから、車窓を通り過ぎたこのシュールな光景がその後どうなったか、この赤服の男性が窪みから這い出て、民家と民家の間の空き地を駆け抜けてその後どうなったのかを知ることはできなかった。
電車はしばらく停車していた。緊急停止の原因となった侵入者は既に遠くに逃げてしまったので、すぐに発車しても良さそうなものだったけど、いろいろと点検があるのか、またはいろいろと報告・連絡があるのか、結構長い間その場に留まっていた。まさかこの不埒な侵入者を追いかけて車掌さんが出て行ったまま戻らないとかじゃあるまい。
しかしこの長い待機時間の間に、線路を超えて走って行った赤服の男のことを思い出し、何となくココロにストンと落ちるものを感じていた。
しゅんすけが今まで大きく影響を受けつつも決してその正体を見ることのなかった「線路に侵入した人」の姿を初めて見たのである。それまでは通勤の時などに電車がキキキーっと止まり、「ただ今、線路に人が侵入しましたので、緊急停止しました」と車内アナウンスがされる度に、「電車が急停止すること」と「線路に人が侵入すること」が抽象的につながり、現実の存在として「線路に侵入した人」を認識していなかった。しかしこの日、その「線路に侵入した人」が本当に目の前に現われ、その赤い後ろ姿が現実の人間として初めてしゅんすけに認識されたのだ。「電車が緊急停止すること」の原因である「線路に人が侵入したこと」とは、抽象的な存在ではなく、本当にそこに実存する何者かの仕業なのである。当たり前のことだけど、このことを妙に納得していた。

話しが大きく脱線するけど、昔読んだ哲学の本のことを思い出した。
高度にシステム化された現代社会においては、原因と事象の関連性がシステム化され過ぎて、もはやその構造や理論に思いを至らせなくなるという現象が起こる。端折って書けば、「自動車」は「アクセルを踏む」と走り出すけど、その構造が高度にシステム化されているため、一般のユーザーはどうしてアクセルを踏むと車が走るのか分からない。哲学的に言えば、誰も「アクセルが自動車を走らせているところ」を見たことがないのである。「使うことはできてもその原理をまったく理解していない」という現代社会の特徴とも言える。
線路を超えて空き地の雑草をかき分けて走って行った赤服の男に、そんな思いを抱いた暑い夏の昼下がりであった。
| 日記 | 12:29 | comments(0) | trackbacks(0)
○○チャレンジ、のこと。
ブログを書き上げるつもりでパソコンをカチャカチャやるんだけど、どうもうまくまとまらなくて結局アップしないで終わる記事が結構あって、そういうことが続くと、「この話しは書いたっけ?」的なことが結構あるんだけど、まさにそんな「書いたっけ?」ネタとして、この夏休みサイクリングがある。
しゅんすけは来週夏休みなんだけど、そのうちの2日間で小淵沢から野辺山を経て軽井沢に至るサイクリングに挑戦する・・・って話しは既に書いたものとして話しを進めるけど、これがいよいよ来週ということになった。いろいろ準備をして当日に備えないといけないんだけど、この「野辺山チャレンジ」を思うにつけ、いつも京都チャレンジのことを思い出す。京都チャレンジを終えてから書き綴った旅行記についてである。いや正しくは、旅行記の書籍化が頓挫していることについて、である。
去年の10月に京都チャレンジを終えて早10ヶ月である。
既に書き上げた旅行記はテキスト形式で保管してあり、いつでも書籍化できる状態なのだけど、なかなか踏み出せない。その理由は、ブログの書籍化サービスがしゅんすけのやりたいことと微妙に、だけど決定的にズレていることである。詳しく書くと非常にとりとめなく、ネガティブな話しが続くので割愛するけど(先ほどまで書いていたんだけど、ネガティブな話しをダラダラ書くのは気が引けて止めることにした・・・ってこういうことを重ねるから「この話しは書いたっけ?」ってことになるんだけど)、とにかくブログの書籍化がダメで、やむを得ずずっと放置状態なんだけど、こうして野辺山チャレンジが近づくにつれて、どうしたものかと悩ましいのである。
ちなみに、いわゆる自費出版というのは考えていない。あくまで個人的な感想をまとめたものなので、出版して世間に知らしめるほどのことはないからである。それでどうしたものかずっと悩んでいて、実は最近あることを思いついた。
オンデマンド印刷、というか、小ロットで印刷するサービスである。考えてみたら、同人誌の制作とかそういう方向で進めれば良かった。ブログの書籍化よりもお金がかかるけど、最近はだんだん安くなる傾向だそうで、これはいいかもしれない。
そんなわけで、ちょっとした光明が見えて、週末はオンデマンド印刷用にちくちくとパソコンをいじっていた。ワード形式でも入稿可能だそうである。うん、これは頓挫せずに日の目を見ることができるかもしれない。ちょっと楽しみである。
| 日記 | 12:42 | comments(0) | trackbacks(0)
夢想の地平面
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