2014.09.30 Tuesday
不気味な部屋と不思議な符号。
ぼくの自宅がゆるゆるとレイアウト変更している話しは以前にも書いた。
ぼくの部屋をさきこの部屋に移動し、空いた部屋を寝室にして、従来の寝室はさきこの部屋するという三つ巴的な入れ替え作業である。この作業はかなりゆっくり進んでいて、しかもその前に庭の人工芝敷設作業をやったりして、なかなか手が付かなかった。さらに、会社では本社移転なんて仕事もやっていて、会社でも移転、自宅でも移転と移転移転で頭がぐるぐるしちゃそうだったので、会社の移転まではちょっと大人しくしていたという理由もある。しかしこの大人しさもさきこの目がギラリと光るまでで、もうそろそろ自宅のレイアウト変更を始めないといけない状況ではある。
現段階では、ぼくの部屋を移動する作業の約半分くらいが終わっていて、とりあえずパソコンとかお絵描きの道具なんかは移動することができて、つまりぼくの部屋のコアな部分は移転完了といったところである。あとは本棚とか雑多な荷物を移動すれば、従来のぼくの部屋はそれなりに片付いてくれるハズで、残置されているデスクやらパソコンデスクやらカラーボックスやらを廃棄すれば、ぼくの部屋はいつでも寝室にすることができるわけである。
寝室にはベッドなんてハイカラな設備を導入して、優雅に過ごすのだけど、その新寝室(旧ぼくの部屋)の現状は、この部屋で過ごす主が抜けて、ほとんど廃墟のような様相である。薄暗い中でその部屋を覗くと一種の不気味ささえ感じてしまう。早く片付けないとなーと思いつつ、この部屋の雰囲気をどこかで見たような気がした。
それはぼくの会社の旧本社である。
旧本社はぼくの会社が退去した後は取り壊されて新たにマンションになる計画になっているそうである。だから建物の所有者としては、早くぼくの会社に出ていってもらって早く取り壊しをしたいようで、実際にまだ会社の備品が残置されている段階で、少しずつ取り壊しの準備を進めているのだ。本当なら契約が残っている間は家主といえども貸室に手を加えてはいけないのだけど、会社が出ていった後は立ち入って作業しても構わない取り決めをしたので、会社の備品が残っている段階なのに家主が作業するなんてことがあるわけである。
だからぼくが会社の備品を引き上げに旧本社ビルに入ってみると、壁紙が剥がされたり、床のタイルが取っ払われていたりと取り壊しに向けた準備が進んでいたりするのである。
そんなわけで、ぼくはもぬけの殻になったビルに入ったりするんだけど、その薄暗い室内の光景は、まさに主をなくしたぼくの部屋のような不気味さを湛えていた。いや、ぼくの部屋なんてちっさい世界ではなく、数百平方メートルの不気味さの規模である。建物の最後というのに初めて触れたけどこういう世界なんだなーと感じ入った。
思えばこの建物を見つけてきて、以前の本社から徐々に人を移動させていったのは、昔のぼくの仕事だった。古いビルだったけど、たまたまテナントが大量に抜けてくれて、その空き室に入る形でスペースを増やしていき、結局そのビルが本社機能を有するようにまでなった。この7、8年のことである。それが今や他の建物に移転をしてしまい、そのビルは次のテナントに引き継がれることなく、取り壊されるわけである。ぼくの今の仕事の初期から付き合ってきただけに惜別の思いも格別である。
さて、それよりもぼくの部屋である。
先に書いたとおり、パソコンやらお絵描き環境が移動したので、ぼくの部屋の主だった機能は移動してしまった。それで安心してしまい、ついこの間は右脳が回るに任せて絵なぞ描いてしまった。長い間描けない日々が続いたので、この機を逃さないようとにかく描いて描いて描きまくったのだけど(表情がどうしても気に入らなくて本番用の紙に5回も描き直しをしたほど、気合いが入っていた)、さきこにしてみれば「そんなこといている場合かー!」って感じだろう。絵なんか描いてないで部屋の整理をしろ、と。
そういえば、ぼくのこの部屋はもともとこのマンションに引っ越してきた時にもぼくの部屋だった。その後部屋を移動することになったけど、もともとぼくの部屋だった場所にぼくは戻ってきたわけである。そう思うとなんか懐かしい気持ちでもある。そしてさらに思い至るのは、この時の部屋の移動は、ぼくが転職をしたタイミングと同じだったことである。ぼくは転職して旧本社ビルへの移転を仕事として進め、そのビルが今や取り壊されようとしており、これはぼくが自宅の部屋を移動することと不思議な符号を得ているのである。
取り壊れてしまう旧本社を思うと、こうしてぼくの部屋の入れ替え作業の時期と符号していたと覚えておき、あの旧本社のことを忘れないようにしたいとも思うのである。
そんなわけで、ぼくの自宅レイアウト変更はまだまだ続く。できれば今年中には何とか片付けて新しい年は新しいレイアウトで迎えたいものである・・・ってそんなスケジュール感じゃダメだー!って言われそう。
※解体工事の準備が進む旧本社の中の様子。向こうに以前壁に描いた絵なぞが見える。
ぼくの部屋をさきこの部屋に移動し、空いた部屋を寝室にして、従来の寝室はさきこの部屋するという三つ巴的な入れ替え作業である。この作業はかなりゆっくり進んでいて、しかもその前に庭の人工芝敷設作業をやったりして、なかなか手が付かなかった。さらに、会社では本社移転なんて仕事もやっていて、会社でも移転、自宅でも移転と移転移転で頭がぐるぐるしちゃそうだったので、会社の移転まではちょっと大人しくしていたという理由もある。しかしこの大人しさもさきこの目がギラリと光るまでで、もうそろそろ自宅のレイアウト変更を始めないといけない状況ではある。
現段階では、ぼくの部屋を移動する作業の約半分くらいが終わっていて、とりあえずパソコンとかお絵描きの道具なんかは移動することができて、つまりぼくの部屋のコアな部分は移転完了といったところである。あとは本棚とか雑多な荷物を移動すれば、従来のぼくの部屋はそれなりに片付いてくれるハズで、残置されているデスクやらパソコンデスクやらカラーボックスやらを廃棄すれば、ぼくの部屋はいつでも寝室にすることができるわけである。
寝室にはベッドなんてハイカラな設備を導入して、優雅に過ごすのだけど、その新寝室(旧ぼくの部屋)の現状は、この部屋で過ごす主が抜けて、ほとんど廃墟のような様相である。薄暗い中でその部屋を覗くと一種の不気味ささえ感じてしまう。早く片付けないとなーと思いつつ、この部屋の雰囲気をどこかで見たような気がした。
それはぼくの会社の旧本社である。
旧本社はぼくの会社が退去した後は取り壊されて新たにマンションになる計画になっているそうである。だから建物の所有者としては、早くぼくの会社に出ていってもらって早く取り壊しをしたいようで、実際にまだ会社の備品が残置されている段階で、少しずつ取り壊しの準備を進めているのだ。本当なら契約が残っている間は家主といえども貸室に手を加えてはいけないのだけど、会社が出ていった後は立ち入って作業しても構わない取り決めをしたので、会社の備品が残っている段階なのに家主が作業するなんてことがあるわけである。
だからぼくが会社の備品を引き上げに旧本社ビルに入ってみると、壁紙が剥がされたり、床のタイルが取っ払われていたりと取り壊しに向けた準備が進んでいたりするのである。
そんなわけで、ぼくはもぬけの殻になったビルに入ったりするんだけど、その薄暗い室内の光景は、まさに主をなくしたぼくの部屋のような不気味さを湛えていた。いや、ぼくの部屋なんてちっさい世界ではなく、数百平方メートルの不気味さの規模である。建物の最後というのに初めて触れたけどこういう世界なんだなーと感じ入った。
思えばこの建物を見つけてきて、以前の本社から徐々に人を移動させていったのは、昔のぼくの仕事だった。古いビルだったけど、たまたまテナントが大量に抜けてくれて、その空き室に入る形でスペースを増やしていき、結局そのビルが本社機能を有するようにまでなった。この7、8年のことである。それが今や他の建物に移転をしてしまい、そのビルは次のテナントに引き継がれることなく、取り壊されるわけである。ぼくの今の仕事の初期から付き合ってきただけに惜別の思いも格別である。
さて、それよりもぼくの部屋である。
先に書いたとおり、パソコンやらお絵描き環境が移動したので、ぼくの部屋の主だった機能は移動してしまった。それで安心してしまい、ついこの間は右脳が回るに任せて絵なぞ描いてしまった。長い間描けない日々が続いたので、この機を逃さないようとにかく描いて描いて描きまくったのだけど(表情がどうしても気に入らなくて本番用の紙に5回も描き直しをしたほど、気合いが入っていた)、さきこにしてみれば「そんなこといている場合かー!」って感じだろう。絵なんか描いてないで部屋の整理をしろ、と。
そういえば、ぼくのこの部屋はもともとこのマンションに引っ越してきた時にもぼくの部屋だった。その後部屋を移動することになったけど、もともとぼくの部屋だった場所にぼくは戻ってきたわけである。そう思うとなんか懐かしい気持ちでもある。そしてさらに思い至るのは、この時の部屋の移動は、ぼくが転職をしたタイミングと同じだったことである。ぼくは転職して旧本社ビルへの移転を仕事として進め、そのビルが今や取り壊されようとしており、これはぼくが自宅の部屋を移動することと不思議な符号を得ているのである。
取り壊れてしまう旧本社を思うと、こうしてぼくの部屋の入れ替え作業の時期と符号していたと覚えておき、あの旧本社のことを忘れないようにしたいとも思うのである。
そんなわけで、ぼくの自宅レイアウト変更はまだまだ続く。できれば今年中には何とか片付けて新しい年は新しいレイアウトで迎えたいものである・・・ってそんなスケジュール感じゃダメだー!って言われそう。
※解体工事の準備が進む旧本社の中の様子。向こうに以前壁に描いた絵なぞが見える。