「シュンスケニウムの原子量」の大統一バージョン
ロング・バケーション。

8月18日から都合11日にわたるぼくのナツヤスミは終了し、今日からまた会社の日々である。
この長いナツヤスミは、知床チャレンジの前半7日と休養に充てた後半4日という二つの部分で構成されていた。前半の知床チャレンジは先日書いたとおり、台風が立て続けに直撃するという前例のない気象条件の下で、それはもう激し過ぎる豪雨に打たれながらサイクリングをしてきた。
後半の4日は、当初からそれなりにフリーダムな予定だったから、絵なぞの1枚くらいは描けるかと思っていたら、意外に疲労が蓄積していて、さらにネコたちが「そんなに疲れてるなら、お昼寝しちゃいなよ」と甘い言葉をかけてきた(気がした)ので、のんびりとほとんど怠惰に過ごしてしまった。ネコが膝のうえでゴロゴロ言い出すと、もう何もかもがどうでもよくなってしまう。いや、大学受験でこれをやられて大変だったことを思えば、ネコごときにぼくの大事な時間を奪われてなるものかとも思うんだけど、直前まで過酷な環境を孤独にサイクリングしてきたぼくには、こうして膝のうえでネコがゴロゴロいっている風景が極端に対照的なものに思えて、つい身を委ねてしまったのである。

 

そんなわけで、せっかくのナツヤスミだったけど、怠惰に4日を過ごしてしまった。
まあ実際は、知床で得たアイヌ民族の知識を少しでも深めようと図書館に行ったり、知床チャレンジをともに戦った愛車・こてつ2号の洗車をしたり、ネコタワーのセカンド・フェーズを検討したり、北海道で撮りためた写真を現像してアルバムに収納したりと、やることはそれなりにあったんだけどね。

 

ともかくも、ぼくのナツヤスミは終了した。大きな不満を伴って終了した。
不満・・・というか、悔しい感じかな。今思い出しても、ホントに悔しい思うが湧き上がってくる。こんな感情を持て余したまま、今年のサイクリングを終えていいのかと思う。
また、大きな期待を残したままになった北海道のサイクリングをこのまま思い出にしてしまっていいのかとの思いもある。
いや、このままでは絶対に終わらせたくない。
だから急きょ、サイクリングを計画した。さきこと近場でちょっと頑張るサイクリングである。来月辺り行って来ようかな。これがぼくの今年のサイクリングの締めくくりである。
そして、来年、再び北海道へのサイクリングを敢行する。特に、いい景色を見られるハズがまったく見れなかった知床半島周辺のサイクリングである。これもさきこと一緒に行って来ようかと思っている。ウトロから知床五胡、知床半島、羅臼を巡るサイクリングである。泣けるほど悔しかったぼくの魂が、この来年の旅で回収でき、昇華できることを願うばかりである。

 

そんなわけで、ナツヤスミは終了。
またチャレンジサイクリングに出かけられるように、仕事に精を出すのである。

| 日記 | 12:24 | comments(0) | trackbacks(0)
知床チャレンジを終えて。

8月18日に始まったぼくの北海道・道東を巡るサイクリング・知床チャレンジは、昨日最終日を迎え、無事、羽田空港まで帰ってくることができた。
羽田空港には、会社を半休したさきこがぼくを迎えに来てくれていて、数日振りの再会にちょっと感動してしまった。電話では何度も話しているけど、やはり実際に会うのは違うものである。

さて、今回のサイクリングだけど、事前にブログでも予想していたとおり、台風の影響もあって、まあ酷いものだった。ぼくが北海道にいる7日の間に、都合2つの台風が北海道に上陸したのである。
今回の台風は雨が特に酷くて、8月に北海道に降る雨の量をはるかに超える雨がこの数日で降ったそうである。そのため、各地で水害や土砂崩れが発生し、ぼくが宿泊していた場所の近くでも避難勧告が出た地域があった。
それにしても、雨の中のサイクリングは嫌なものである。
ぼくはとにかく雨を避けようと、過去5年くらいにわたって気象データを分析し、雨の降りにくい時期を選んで今回のチャレンジサイクリングを計画した。気象庁のデータベースから天気図を引っ張り出してきただけでなく、いくつかのデータを複合的に組み合わせて、雨が降りにくい時期を選択したのである。しかし実際は、もっともサイクリングに適さない状況でサイクリングを強行しなければならない状況になった。これほど皮肉な話しは他にあるまい。

この台風のせいで諦めないといけないことがたくさんあった。
視界が悪かったために、キレイな景色はほとんど見られず、特に知床峠では苦労して上ったのに濃霧のために何も見えず、羅臼では国後島の島影どころか港の防波堤の先っぽさえも雨に煙って見えず、納沙布岬でも歯舞諸島は白い霧に隠され、当然ながら夜空の満天の星は見えず、いくつかの湿地帯の脇を通る道では湿地帯特有の景色なんかも見ることはできなかった。何より大きな計画変更は、風が強過ぎてその日分のサイクリングをまるまる諦めたことである。根室から釧路までの一部鉄道区間も含めた100キロ程度の行程なんだけど、鉄道が全線で運休していたことやそもそも風が強過ぎてサイクリングには危険過ぎたために、この日は釧路までバスによる移動を余儀なくされたのである。つまり自転車によるぼくの足跡は、根室で途切れてしまったわけである。

そんなわけで、やりたかったことの半分も叶わない形で、最終日を迎えることになった。
台風一過の釧路では、びっくりするほどの晴天に恵まれ、風もなく、まさにサイクリング日和となり、こんな日が初日からずっと続いてくれていればと思うと、涙が出るほど悔しさがこみあげてきた。青空に向かって悪態をつきたくなるほど悔しさを持て余していた。この悔しさは当分忘れられないだろう。
とは言え、さすが北海道、得るものも大きかった。
今回は知床から釧路までかなり長い距離を移動したので、その町特有の雰囲気なんかにも触れることができた。
横浜では絶対に遭うことのできない数々の動物にも遭えた。幸いと言っていいのか、ヒグマには遭えなかった。あれだけ事前に考えていたのに、遠目で見ることすら叶わなかったわ。それでも北海道の大自然は、一部だけだけど味わうことができた。まあ、地元でも遭わないような豪雨に遭うってのも大自然といえば大自然だけど、「ぼくの求めていたものはこんなんじゃないー!」と雨の中、何度叫んだことか。
そんなわけで、せっかくの大冒険だったので、この記録はぜひ写真付きで残しておきたいと思う。
これから鋭意、書いていこうと思っている。
まずは、SNSなんかもで心配してくれた人もいたので、感謝と共にここに無事帰還したことを報告する。

| 自転車日記 | 14:15 | comments(0) | trackbacks(0)
行ってきます!

さて、今日からいよいよ知床チャレンジである。窓から差し込む日差しは、ともかく雨模様でないことだけは保証しているわけで、つまり出発にはいい天気というわけである。昨日までは、今日の横浜の午前中の天気は雨で、いきなり憂鬱だったんだけど、いい形で予報がハズれてくれた。このまま北海道でも天気予報をぶっ飛ばして、晴天でいて欲しいものである。

まあともかく、行ってくるのだ。

 

きっと新しい発見があるに違いない。それが濡れた路面、雨滴に煙る視界であっても、その向こうには決して言って無駄だったというものはないのである。うん、きっと成長してくる。グルメの食べ過ぎでお腹周りの成長だけはしないように気を付けないとね。

 

じゃ、行ってくるぜ!

| 自転車日記 | 08:44 | comments(0) | trackbacks(0)
知床チャレンジが始まる!

ブログを検索すると、今回の知床チャレンジについて具体的なコースなどを書いている記事がないことに気付いた。概要的にどこからどこまで的なことは書いてあるけど、ちゃんと書いてなかったので、これを機に書いてみようと思う。

知床チャレンジは、8月18日(木)から8月24日(水)の7日間にわたって、女満別空港から釧路空港まで知床半島や野付半島、根室半島の沿岸部を走る500キロほどのサイクリングである。以前、サイクルイベントで初めて北海道を走ったけど、今回はその先を走るイメージである。ないとは思うけど、もし北海道一周なんてことがあるとすれば、今のうちに可能な限り繋げて走っておきたいという下心もあったりして、ともかくサイクルイベントで走ったコースから繋げた形になっているわけである。

初日、8月18日は羽田空港から女満別空港に向かい、そこで自転車を組み立てて、網走経由で知床斜里を目指す。後半の網走から知床斜里までは、先に書いたサイクルイベントで走ったコースで、その終着点・知床斜里から未踏破コースが始まることになる。この日は60キロくらいを走る。

知床斜里で宿泊して、翌日、8月19日は、知床斜里から知床半島の中ほどにあるウトロを目指す。これはさほどの距離ではないんだけど、時間があればそこからさらに進めて知床五湖で自転車を降りて湖畔を散策してこようと思っている。ウトロまでは40キロほどで、知床五湖まで15キロの往復だから、この日は合計70キロほどのサイクリング。
知床五湖は今回の旅の最初の楽しみである。知床五湖とその向こうに見える羅臼岳を臨む景色は有名である。見晴らしがいいといいけどね。

ウトロに戻って宿泊し、翌日、8月20日は知床峠にチャレンジである。標高750メートルほどの峠である。これを15キロほどで上り、15キロほどで下ってくる。標高や距離など数字だけ見ると、箱根と同じくらいの峠である。この峠越えがこの旅で2つめの楽しみである。頑張ってガシガシ上り、気持ち良く下ってくることができるかな。
知床峠を超えたら、羅臼である。宿泊は羅臼なんだけど、ここからさらに知床半島を北上してみる。25キロほど行くと、公道の終点が見える。今の日本でこれより先に自転車で走れる道はない。文字通り地の果てである。ぜひその場に立ってみたい。以前はここに民宿があって、ラーメンやら鍋料理やらを食べられたみたいだけど、今は閉店して叶わない。海岸に温泉が出るそうなので、ちょっと浸かってくるかな?
ウトロから知床峠を超えて30キロ、さらに知床半島を往復25キロ走るので、この日は80キロを走ることになる。

羅臼に戻って宿泊し、翌日、8月21日である。
羅臼を出て、海岸沿いをひた走り、標津を超えて、尾岱沼(おだいとう)という街に至る。60キロほどで、この日は少し身体を休める日である。もし時間と体力が残ってたら、野付半島のネイチャーツアーに参加するのもアリかなーと思ってる。分からないけどね。

尾岱沼で宿泊して、翌日、8月22日は、尾岱沼を出て、根室に向かう。この日は延々走り続ける日である。今のところ面白そうなものはないみたい。とにかく走る日である。根室まで80キロほど走り、ちょっと休憩して20キロ先の納沙布岬を目指す。根室半島は一般人が立ち入ることのできる国土の最東端なんだそうな。
この日はとにかく走って、120キロである。平坦基調のコースとは言え、ちょっと頑張んないとね。

根室で宿泊して、翌日、8月23日は、釧路に向かう。
根室から30キロほどは前日のコースと同じ道になってしまうため、同じ道を走るよりはせっかくなので、鉄道に乗ろうと思う。根室から厚床(あっとこ)までは鉄道で向かうわけである。この鉄道は道路と並走するわけではないので、車窓の景色は前日とはまったく違うものになるだろうな。
厚床で電車を降りて、自転車で釧路を目指す。たぶん、この日が一番頑張らないといけない日である。実は当初は平坦基調の道を90キロほど走るつもりだったんだけど、先週だったか、現地で使うために地図を書店で購入して見てみたところ、これがオートバイ向けの地図で、道路地図以外にも見どころや景色のキレイな場所などが示してあり、当初計画していた釧路に向かう道とは別の海岸沿いを通る道に「おススメ」みたいなマークがしてあったのだ。オートバイで走るなら、この道がおススメ!ってわけである。鉄道沿いの道を淡々と進むよりは、海岸沿いのおススメコースを走った方が楽しいかもしれない。
ただ、問題はこの海岸沿いの道はアップダウンが結構多くて、オートバイなら問題ないだろうけど、自転車だと結構キツかったりする。これがたぶん60キロくらい続くんだけど、連日走ってきた疲労が溜まっている中、果たしてどこまで走れるか勝負である。まあ疲労度や天気によるかな。
このおススメ海岸コースも含めて、この日は100キロほどを走って、釧路に至るわけである。

こうして、釧路に至り、その夜はゆっくり休んで、翌日は昼頃の飛行機で羽田に返ってくる。釧路飛行場まで釧路市街から20キロほどで、これがこの旅の終着点になる。

そういうわけで、トータルの走行距離は合計510キロである。いやはや、自分でも身震いするほどの距離である。京都チャレンジの650キロと比べると短い距離だし、1日当たりの走行距離もさほど長いわけではない。朝早く出て、調子が良ければ午前中で終わってしまう日もあるだろう。しかし、相手は日本最後の秘境・北海道である。東海道のようにコンビニがホイホイあるわけではないし、トラブルがあっても電車に乗ったり、最寄の自転車屋に駆け込んだりすることもできないのだ。1日に走る距離は、最悪の事態もそれなりに想定して導いたものである。もしコンディションが良くて余裕があったら、北海道の大自然をいろいろ見てきたいと思う。写真なんかもいっぱい撮りたいな。

さて、天気である。
既に週間予報が発表されているが、実はあまり芳しくない。直前まで北海道を直撃する台風の影響が心配されたけど、幸い足が速かったため台風の直接的影響はない模様だけど、先日のブログでも書いたけど、夏の高気圧の勢力が圧倒的に不足しているために、晴天続きとなることはなさそうである。知床に連なる山々の景色や海の向こうに見える北方領土、北海道特有の自然の姿を色濃く残した海岸の景色は、ちょっと期待できそうもない。
しかし、まだ楽しみはいっぱい残っている。そうそう、現地で食べるご当地グルメとかね。
それに雨が降ろうが風が吹こうが、その土地を走ることそれ自体が、チャレンジサイクリングなのである。
ちなみに、風邪の症状はかなり緩和してきた。万全とは言えないけど、体調は戻ってきた感じである。
あとは気持ちである。
この長いサイクリングを楽しむ意気込みである。
さて気持ちは確かか?うん、大丈夫、気持ちは充分である。
まだ知らない北海道の道がぼくを待っている。明日からぼくが一人で立ち向かうチャレンジが始まる。

| 自転車日記 | 13:38 | comments(0) | trackbacks(0)
夏の抽選結果。

もう夏の恒例行事みたいなものになってきたけど、東京マラソンの先行エントリーの抽選結果が発表され、今年も見事に落選となった。「当選」も「落選」も1文字違いなので、念のためもう一度確認したけど、うん、やっぱ落選である。
まあほとんど毎年のことで、そろそろ10回くらい「落選」の文字を見ているので、なんだかこっちが通常のことのように思われてしまう。ハズれる方が当然になっちゃったところで、もし当たっちゃったらさぞびっくりするだろうなー。
でも、既に慣れてしまって、ハズれたショックがそれほど大きくないとは言え、それにしても今回は冷静だった。
13時頃に遅れてランチを摂る中で、「あ、そういえば今日発表だったな」と思い出し、オモムロにメールを確認して、非常にスムーズに「落選」の文字が目に入り、なんの動揺もないまま、納得した。これ以上、何の感情も起こらなかった。何に驚いたかって、その冷静さに驚いた。
まあこれも当然かもしれない。今のぼくの心境では、数か月先の東京マラソンよりも、明後日から始まる知床を巡るチャレンジサイクリングの方が関心が高いのである。そうか、知床チャレンジを控えていたから、東京マラソンにハズれても動揺が少ないんだな。

そういえば過去にも同じようなことがあった。5年前の京都チャレンジの時である。
あれは10月のことだったけど、京都に到着した日の夜にちょうど本抽選の結果メールが届いたのだった。650キロを走破した達成感と気だるさの中、夜の買出しに出かけた蹴上の路上でメールを読んだぼくは、落選したショックよりも東京から京都まで走り切ったことの方が大きな関心事だったなあ。
あの蹴上の路上の風景から5年が経ったんだね。

そんなわけで、毎年落選の報告をしているから、今年も報告するわけだけど、そしてこれに続く言葉もこうして毎年恒例の提携文句として繰り返すことになる。
「まだ先行エントリーの結果が出たに過ぎないのだ!まだ本抽選、二次抽選とチャンスは2回残っている!」・・・ってね。まあ実際そうなのだ。次とその次にもチャンスは残ってるのだ。
さて、ぼくは再び東京マラソンのスタートラインに立てるだろうか?そして新しくなったコースでどんな走りができるだろうか。

| Be RUNNER! | 16:24 | comments(0) | trackbacks(0)
知床チャレンジに向けて。

北海道を単独サイクリングする知床チャレンジが、いよいよ今週に迫った。1年ほどかけて構想した計画がついに実現するのである。いやーワクワクするわー・・・。
いつもならこんな感じでブログが綴られるところなんだけど、今回はそういう気分は全然、微塵もない。理由は2つある。
まず、風邪である。
先々週の出雲サイクリングの頃からなんだか変な感じだったんだけど、先週になって喉の痛みから始まって、37度を超える発熱に至り、病院でこれでもかと薬を処方してもらったんだけど、症状は緩和したとは言え、未だ完治に至っていない。あと数日内に風邪が完全に治ってくれないと、風邪っぴきの状態でペダルを回さにゃいかんわけで、今回のサイクリングはちょっとした試練になってしまうだろう。
そして、これに追い打ちをかけるのが、ふたつ目の理由、天気である。
予報によると、どうも芳しくないのである。夏のこの時期は、太平洋高気圧が大きく張り出し、北海道まですっぽり覆って晴天をもたらすのだけど、今年は太平洋高気圧の勢力がどうもイマイチで、北海道のはるか沖合でちんまりしている状況である。そうなると、この高気圧の縁を伝って南で発生した台風が直接北海道をかすめることになり、つまり天候が悪いということである。
実際、どういう具合で天候が悪くなるのかは、まったく想像ができない。なんせ相手は台風なので、もし直撃なんてことがあれば、暴風雨の中を走らないといけない。それでなくても熱帯低気圧化して、停滞前線かなんかに展開したら、1日中降りしきる雨の中を走らないといけないことになる。これは、試練である。
広々とした青空がどこまでも続く中、強い日差しを受けて、オホーツク海から吹く涼しげな風を浴びながら、北の大地を疾走するなんて光景はきっとなくて、海から直接吹き付ける冷たい風雨に打たれながら、どこまでも続く低く垂れ込めた黒い雲の下をノロノロと走っていくようなイメージである。いや、風邪っぴきのぼくにはちょっと、いや結構過酷な試練である。

 

こんな過酷な状況を前にすると、「こんなサイクリングをするために、知床チャレンジを長いこと計画してきたわけじゃないのに!」と苛立つ気持ちが暴走してしまいそうである。
風邪でぼんやりした頭でつらつら考えると、そもそも地球の裏側・リオデジャネイロではオリンピックをやっていて、それに元プロテニスプレーヤーの松岡修三氏が応援に行っているというのが、この天候不順の原因なんじゃないかと思えてくるのだ。松岡氏と天気の冗談みたいな関係性は、ネットでも冗談としてたびたび取り上げられるんだけど、曰く「修三が海外に出かけると日本は寒くなり、出かけた先が暑くなる」そうなのだ。冬季オリンピックに応援に行けば、冬なのに暑い晴天が続き、雪が降らなくて現地が困っちゃうなんて状況を作り出し、一方日本では記録的な降雪に見舞われ、その後彼が帰国すると途端に暖かくなるなんて現象が起こって、結果だけ見るとネット上の冗談が冗談じゃ済まないようになっている。
今年の夏だって、当初はエルニーニョの影響で暑い日が続くなんて予想されていた。しかし、実際は夏なのに過ごしやすい日が続くなんて結果になっている。ちなみに、この時期のリオは比較的過ごしやすい、スポーツに適した季節だそうだけど、実際は気温が上がって大変みたいである。
週末はとにかく安静にして床に臥せっていたので、iPhoneでネットばかりやっていたから、だんだん変な風に頭が回り出し、「修三が早く帰ってくれば、北海道もきっと晴れる」なんて考えに至り、松岡氏のスケジュールがどこかに表示されてないか懸命に探しちゃったりして、もう熱でおかしくなっちゃってたね。

 

そんなわけで、テンションがイマイチ上がらない状況だけど、今週から北海道である。
準備はそれなりに進めている。前日まで普通に会社に行って、休みと同時に北海道に向かうので、気持ちの切り替えが大変である。それに風邪もきちんと治しておきたいと思う。
先ほど会社近くの病院に行って、また薬をもらってきた。旅行中でも飲めるようにと、もし旅行中に悪化した場合のためである。現地で医者の世話になるなんてことも想定しておかないといけないかもしれない。
8月初めの出雲サイクリングでは、週間予報でも早くから晴れが分かっていて、雨具対策は一切しなかったんだけど、これほど楽しみにしていたチャレンジサイクリングが雨ばかりというのは、なんだか解せないものである。いまあいずれにしても、その日はやってくるのである。ぼくにできる精いっぱいを出し切ってこようと思う。

| 自転車日記 | 13:25 | comments(0) | trackbacks(0)
盛夏の風邪。

風邪をひいた。
8月に風邪をひくなんて珍しいことである。喉が痛くて、咳が出る。頭がぼーっとしてしまう。うん、風邪だね。体温を測ったら、今朝の時点で37.5度。ぼくはあまり熱が出ない性質なので、37度以上の熱が出るのは、まあ一大事である。本来なら会社を休んで自宅で静養したいところなんだけど、実は以前よりこの日の朝からXデーと決まっていて、しかも午後には名古屋に出張することになっている。いや、参ったね。

 

原因はなんとなく分かっている。クーラーの利かせ過ぎである。寝苦しい夜にはついエアコンをオンにしたまま眠ってしまい、朝方にちょっと寒くなったりするのだ。自宅でもそうだったし、先日の出雲サイクリングでも、ホテルのエアコンをつけたまま眠ってしまったな。だから翌朝起きると、喉が痛いのだ。こんな日が数日続いたので、身体の免疫力がかなり落ち込んだんだろうね。

そんなわけで、午前中のXデー的業務をさくっと終わらせて会社近くの病院に行った。
市販の薬を飲んでるよりも症状に合わせた、しかも薬剤師でないと調合できない薬を飲んだ方がはるかに早く治るものである。
医者の先生には「とにかく早く治すようにしてください」とお願いした。あと10日もしないうちに、ぼくは北海道で過酷なサイクリングに身を投じにゃいかんわけで、こんなところで風邪なぞひいている場合ではないのである。
ぼくのお願いが聞き届けられたのか、先生が出してくれた処方箋は、かなり充実したラインナップだった。これで来週も治らないようなら、文句言いに行ってやるわ。

 

ところで、先生が言っていたけど、最近はエアコンのつけっぱなしのせいで体調を崩す人が多いのだそうな。まあぼくだけじゃないとは思っていたけど、これってもしかすると最近よくSNSの記事なんかで見かける「エアコンをいちいち電源オフにする場合とつけっぱなしにする場合とでは、どちらのコストが低いか?」という話しが関係していないだろうか。
テレビでもこの話しを数回見たことがあるし、SNS以外にもウェブでこの話しを見かけることが多くなった。つまり。エアコンはいちいち電源をオフにするよりも、つけっぱなしでいた方が消費電力が低く抑えらえるというものである。エアコンの機械は、運転初期に多くの電力を消費して一気に冷やそうとする。つけっぱなしだと、若干温度が上がったところで少し動き、またアイドル状態になってから気温のわずかな変化でまた少し動くのを繰り返すわけで、一気に冷やす動作がないために電力消費が少ないというわけである。
ぼくがこのうさん臭い記事を信じたかどうかは別として、ココロの片隅には「つけっぱなしでも電力的には損をしないしな」などと思う部分は確かに存在している。これが夜のエアコンつけっぱなしに繋がり、夏風邪に繋がるわけである。
もし、医者の先生が言うように、最近エアコンのつけっぱなしによる体調不良が多くなってきているのなら、「エアコンつけっぱなしの方が消費電力が低い」という話しがかなり広まって浸透している証拠である。
ぼく個人としては、あまりウェブ上のうわさ話に影響されるのは好まないのだけど、そんな話しはともかく、ぼくの風邪はここしばらくは続きそうな予感である。

| 日記 | 13:47 | comments(0) | trackbacks(0)
理想の旅。

先週末は、以前から楽しみにしていた自転車仲間との出雲サイクリングだった。
いやー楽しかったわー!楽しさで言えば、今まで行ったどんな旅行よりも楽しかったんじゃないかな。
それは、ぼくがこの旅行でやりたいと思っていたことが全部実現したからに他ならない。旅行の醍醐味は、予定通りに行かないことを現地でどう切り抜けるかだ、みたいな意見もあって、もちろんぼくもその意見に賛成なのだけど、事前に綿密に予定を立てて、これを現地で実行して、予定通りの満足感を得るというのも、決して悪いことではない。特に事前計画にそれなりの時間をかけて、何度も頭の中でシミュレーションしたぼくにとってはなおさらである。しかも、ニンゲンの力ではどうにもならない予定も、今回は文字通り「予定通り」実現したところが素晴らしい。
「ニンゲンの力ではどうにもならないこと」と言えば、何と言っても天気である。日本中で年間日照時間の平均がもっとも少ないのが、今回訪れた山陰地方なわけで、そこで申し分ない晴れが2日とも続いたのは、ホントに良かった。まあ日差しがかなり強かったので、サイクリングには過酷過ぎる面もあったけどね。
出雲を巡るサイクリングは、ぼくが出張にカコつけて、2回ほどの経験があったわけで、その経験があれば予定外の事態が発生することもなさそうなものだけど、それでも不確定要素はたくさんあって、予定通りに行かない旅の醍醐味を味わえちゃう懸念も実が大きかったのだけど、しかしそのどれもが問題なく進めることができた。
初めて飛行機輪行するメンバーもいたけど、出発時の荷物預けや到着時の組み立てにも大きな支障はなかったし、帰りのサンライズ出雲に自転車を4台も積載しないといけない点も、問題なくクリアできた。いや、空港でもサンライズ出雲でも、小さなトラブルは起こってはいるけど、この程度のことは旅の醍醐味とも言えないほどの小さな問題でしかないわけで、つまり総じて懸念点は問題なくクリアできたというわけである。
食事も美味しかった。
特に、ホテルに紹介してもらった料理屋では、地元の名産品を惜しげもなく料理してくれて、舌鼓を打つ展開になった。お品書きに記載のあった「おススメ品」の中から多くの料理を注文して、これを食べていちいち感動していたのだけど、にもかかわらず料金は想定の範囲内で、美味しいものをリーズナブルに楽しむことができたわけである。
サイクリングの方は、さすがに3回目ということもあって、まったく問題がなかった。炎天下でまりこさんが熱中症っぽくなっちゃったけど、さきこも元気に走り切ることができた。ぼくはもう汗だくでは言い足りないほどのの汗をかいた。ゆっくりだったとは言え、メンバーには結構過酷なサイクリングだっただろうな。でも、若干の追い風が最初から最後まで背中を押してくれて、体力的負担は少ないのにそれなりの速度で走ることができた。
さきこにはぜひ見せたいと思っていた美保神社も美保関灯台の景色も、境港もベタ踏み坂も松江城も、そして出雲退社も、すべてをキチンと、ぼくが見せたいと思うように見せることができた。いや、逆に少し盛りだくさん過ぎたかもしれないね。

 

そんなわけで、良くなって欲しいと思っていた天気は良く、行き帰りでトラブルがなければいいなと思っていた輪行にまったく問題はなく、美味しいといいなと思っていた食事は本当に美味しく、楽しいといいなと思っていたサイクリングは楽しく、さきこに見せたいなと思っていたものはすべて見せることができ、つまり期待していた予定が期待通りになったわけである。そんな奇跡的なことがあるものだろうか。
例えば去年の高松・小豆島のサイクリングを思い出す。
2日目に大雨に見舞われ、行きたいと思っていた寒霞渓のヒルクライムは実行することができなかった。3日目も天気が芳しくなくて、予定を変更せざるを得なくなった。雨がしとしと降るのを見ながら、さきこと駅前のミスタードーナッツに入って、これからどうしようか、雨でもできることってないかな?などと話したものである。あの時こそ、予定通りに行かない旅の醍醐味を存分に味わう旅だったな。
そう思うと、今回のサイクリングは、高松・小豆島サイクリングのまさに対極の展開だった。
これはもう何らかの人外の存在が関係していたとしか思えない。天気を左右するだけじゃなく、すべての予定においてそれが予定した通りに進むようにできるのは、人外の万能の存在しかないだろう。
そんな人外の存在を感じざるを得ないと思ったのが、1日目の終わりに見た宍道湖に沈む夕陽である。
日中は晴れていたと言っても、それなりに雲も出ていたし、夕方になるにつれ、さらに厚めの雲が空を覆ってきていたから、宍道湖を臨む夕陽はさすがに期待できないだろうと思っていた。
しかし、陽がどんどん西に傾き、宍道湖の向こうの稜線に消えていこうとする頃には、厚い雲は霧散し、薄い靄みたいなものに覆われるようになったのだ。まさにキレイな夕陽を見るのにうってつけのコンディションになったのである。太陽は次第に赤みを増しながら西に傾き、そして稜線に消えていった。こんな素晴らしい夕陽は、湘南の海でも見たことがない。特に稜線に太陽が没するなんて、よほど空気が澄んでいないとダメである。先に書いたとおり、日照時間が短いことで有名なこの地で、これほど見事な夕陽をこのタイミングで見られるなんて、まさに奇跡的である。人外の存在が本当に存在していると思ってしまうほど、素晴らしい夕陽だった。

 

こうして、ぼくの出雲サイクリングは終了した。
たくさん写真を撮ったし、細かいことをたくさん書きたい。いつもなら「詳細は別ページで」なんて言葉で締めるのだけど、今回は果たしてそれが可能だろうか。
出雲サイクリングが終わった後にすぐ実行モードに移らないといけない案件があるからである。
それは、知床チャレンジである。
7日間、500キロにわたるサイクリングがどういう展開になるのか。このサイクリングも出雲サイクリングのように期待したことが期待通り実現できるサイクリングだといいな。
ぼくの夏休みは、まだまだ続くのである。

※宍道湖の夕陽をバックにさきこと記念写真。

| 自転車日記 | 12:58 | comments(0) | trackbacks(0)
進撃のフリクション。

ぼくは仕事でもプライベートでもいろんな筆記用具を使っている。デスクに置いてあるペン立てやペンケースには、ボールペンやシャープペンシル、万年筆やサインペン、筆ペンまで置いてある。サインペンは油性と水性をそれぞれ揃えている。自慢のようで恐縮だけど、ちょっとしたラインナップで、会社ではペン立てとペンケースが1つずつ、自宅には2つのペン立てとペンケースが1つあり、ぼくの周りにはどんだけの筆記用具があるのかと改めて思うのである。
しかし、実はこれはごく一部で、ペン立てやペンケースにある筆記用具の8割ほどを占めているのが、フリクションインキの筆記用具である。フリクションボールペンやフリクション蛍光ペンである。会社のペン立てにはフリクション蛍光ペンは赤、オレンジ、黄色、青、緑、紫がいつも使える状態で備えてあり、ペンケースにはフリクションボールペンの黒、青、オレンジとたまに使うピンクと、それぞれの替え芯が入れてある。フリクションインキは消費が激しいからね。
このフリクションインキの筆記用具の快進撃は物凄い。従来の筆記用具をあっという間に駆逐して、ペン立てやペンケースの端に追いやってしまった。
この進撃の原因は、カラフルで発色のいいインキである点の他に、何と言っても「消せる」ことのメリットの高さだろう。消せる筆記用具は、従来はシャープペンシルや鉛筆の独壇場で、シャーペンにも赤とか青の芯があるとは言え、発色の良さや色のバラエティーではフリクションに遠く及ばない。カラフルさ、発色の良さ、そして消せることが、他の追随を許さない理由なんだと思う。
ぼくもフリクションインキの筆記用具をかなり重宝している。手帳にもメモにもフリクションボールペンを使うし、自宅で絵なぞを描く際にアイデアの下絵をまとめる時にも使っている。自宅で使っているのは、当初発表されたタイプのフリクションボールペンで、最近は他の商品と区別して、「フリクションボールえんぴつ」なんて言われているんだけど、特にダークブルーは某通販サイトから業務用5本セットを継続して買っているほど執心っぷりである。仕事では、手帳を書く際の依存度が高い。それはスケジュールが頻繁に変更されるためで、フリクションインキなら書き直しが容易だからである。一般のボールペンで書いてしまっては、予定が変更されても消せないのでぐちゃぐちゃーっと塗り潰すしかないし、そうなるとその時間が空いている時間なのかがパッと見て分かりにくくなってしまう。消せる点では鉛筆でもいいけど、いろんな色を使い分けられないし、何より消すためには消しゴムが別に必要になる。フリクションボールペンのようにこすって無色化する専用のラバーが付属しているわけではない。
そんなわけで、ぼくの手帳はほとんどすべてフリクションボールペンで書かれている。本来固定情報であるハズのアドレス帳でさえ、書き損じを恐れてフリクションを使うようになった。フリクション筆記用具の便利さに、ぼくは完全にトリコになっているわけである。

 

しかし、フリクションインキにも弱点はある。これだけメリットの高い商品だから、デメリットも致命的に大きい。どんな商品でも長所と短所があるけど、長所が大きければ大きいほど、それに呼応するように短所も大きくなるものである。フリクションインキも同様で、便利で重宝するがゆえに、その短所はほとんど致命的なものである。
それは、意図せず「消えてしまう」ことである。
ご承知のとおり、フリクションインキが消せるのは、専用のラバーで強くこすることで、ラバー接地面の温度が上がり、60℃に達するとインキが無色化するためである。この60℃で無色化することが、フリクションインキが消せる仕組みなのである。
しかし、この60℃が諸刃の剣である。紙の表面が60℃になる局面なんて、たしかにそうそう存在しない。ぼくのデスク周りで、紙が60℃になる可能性はほぼゼロである。
物凄く昔であれば、デスクでタバコが吸えたし、ぼくもデスクでばんばんタバコを吸っていたので、火のついたタバコを置いた灰皿近くは、60℃くらいあったかもしれない。そこにちょっとでもフリクションインキで書いた書類が近づけば、みるみるうちにインキは無色化してしまうだろう。まるで、柑橘系の果汁で書いたあぶり出しの逆の現象を見ているようである。しかし、今ではそういうことはない。いや、書いてて思うけど、デスクでタバコを吸える光景なんて、まさに隔世的というか、完全に昭和的の世界だよな。
現代でもオフィスの中には紙が60℃以上の熱にさらされる場所がある。コピー機の中である。最近のレーザープリンタなどは、高温環境下で粉末を紙に定着させる技術を使うので、コピー機を通して出てくる紙は高温環境下を通り抜けてくるわけで、出てきた書類はなんだかほんのり温かい。この環境下にフリクションインキで書いた文字が通り抜ければ、そりゃもうひとたまりもなく、無色化してしまうだろう。ただ、コピー機の中を通るのはたいてい白紙であり、何かが書かれた文書を通す局面はほとんどない。実はぼくは仕事でフリクションインキで書いた紙をコピー機に通して見事に無色化する憂き目に遭ったことがあるけど、あれはかなり特殊な状況だった。
そう考えると、フリクションインキの「60℃以上の環境で消えてしまう」弱点は、そんな環境がそうそう発生しないという点で、大きな支障を来たさないように思える。

 

しかし、である。
最近とある状況をネットで見かけた。この状況、この環境下では、たしかにフリクションインキで書いた文書は60℃以上にさらされ、無色化してしまうだろう。そして、その状況、環境は、ぼくの生活ではさほど稀有なものではなく、どちらかと言えば生活に密着した環境であり、普通にあり得る環境なのである。
夏のクルマの室内である。
夏の強い直射日光を浴びることで、クルマの室内は50℃以上、ダッシュボードの上では80℃近くまで温度があがるそうである。この環境下でもしダッシュボードにフリクションインキで書いた文書を置いておいたら、そりゃもうキレイさっぱり消えてしまうだろう。いや、これはあり得る。ぼくは仕事でクルマを使わないけど、プライベートでは休日などによく使うし、その際に何らかの書類をダッシュボードに置いて車外に出ることもあるし、夏の青空駐車場にクルマを停めて、用事を済ませて戻ってきたら、物凄い熱気にあてられた経験は数え切れないほどである。
そんな経験から、さらに恐ろしい想像をしてしまう。
たとえば、ダッシュボードに置きっぱなしにするのが紙1枚なんてことはそうそうないとは思うけど、ぼくが日常で使っている手帳だったらどうなるだろう。先に書いた通り、ぼくが仕事で使っている手帳は、日々のスケジュールをはじめ、固定情報であるアドレス帳などに至るまで、ほぼ完全にフリクションインキで書かれたものである。これがうっかり灼熱地獄の車内に放置されたら・・・。
いや、考えるだに恐ろしい。まさに背筋の凍る思いである。ぼくが仕事で積み上げてきたものが、過去・現在・未来にわたって完全に消失するのである。この打撃はかなり大きい。手帳に記載されたことが完全に失われるというのは、ちょっと想像を絶する損失である。
いや、どうかな。具体的にどんな重要な情報かと考えてみると、実際問題としてさほどでもないかもしれない。スケジュールだって会社のイントラに保存されていて、つまり情報のバックアップができているわけだし、アドレス帳だって電子メールで連絡を取ることを考えれば、会社のパソコンから簡単にメールアドレスが引っ張ってこられる。その他の情報だって、会社でパソコンで作成した資料なんかが元になっているから、必要な情報を復元しようと思えばできないことではない。ひとつひとつの情報を考えれば、確かに仕事ができなくなるほどの打撃ではない。情報が焼失した次の瞬間から仕事ができないなんて状況にはならないと思う。
でも精神的打撃は計り知れないだろうな。それなりに苦労してちまちまと書き連ねてきたのに、パッと開いてみたら、真っ白な紙がただ綴じられているだけになっちゃうんだからね。クラクラ来ちゃうだろうね。

 

しかし、情報が完全に消失するわけではないそうである。先にも書いた通り、フリクションインキは、60℃以上で無色化される。つまり紙面上には無色化されたインキが残っているのである。メーカーによると、これを冷蔵庫などで一晩寝かせて紙面の温度を下げるようにすると、無色化したインキが発色を取り戻すそうなのである。
だからもしぼくの手帳が真っ白になっちゃっても、後で冷蔵庫い入れれば復活する可能性もあるわけである。メーカー曰く、この方法でも完全に発色を取り戻せるわけではないそうだけどね。ぼくもさすがに怖くて試せないわ。しかも復活するのは、無色化したインキなわけで、つまり過去に消して書き直した場所なんかは、その書き損じも復活してしまうわけで、そういう場所はきっと表記がごちゃごちゃしちゃうんだろうな。

 

そんなわけで、「真夏のクルマのダッシュボードに手帳を放置する」という背筋も凍るような話しを自分で想像して、期せずして涼を得ることができた。いや、そんな涼しさ、全然いらないわ!

 

それにしても、こんなリスクを抱えて、ぼくはこのままフリクションボールペンを使い続けて大丈夫なのだろうか。ここまで依存度が高まっちゃった後で、他の筆記用具に変更することは可能なのだろうか。たとえば、ボールペンや万年筆や鉛筆である。
フリクションインキの「消せる」という大きなメリットに対抗できるほどのメリットが他の筆記用具にあれば、切り替える精神的なハードルは低くなると思う。あるいは、切り替えざるを得ないほどのショックの経験、たとえばホントに手帳消失の憂き目を経験するか。いや、それは嫌だなあ。
万年筆や一般のボールペンなどの書き味にこだわってみるというのはどうだろう。フリクションボールペンは、そのインキの特性にも起因してるだろうけど、なんだか書き味が良くない。なんかこうガリガリ書いている感じである。ボールペンなら滑るような書きやすさを得ることができるし、万年筆ならペン先の柔らかさや太さや形状にコダワって独特の書き味を追求することもできる。これがフリクションボールペンの消せるメリットに対抗できるかどうかだろうな。
あるいは、フリクションインキを消せなくする方法の開発だろう。つまりこすっても、60℃の環境に置いても、絶対に消せなくするのである。たとえば定着液である。ぼくも絵なぞを描いた後には、フィキサチーフをスプレーして、絵の具を定着させる。これで色落ちしにくくなるし、発色も若干良くなったりする。これと同様に、確定した情報は定着液を塗布して消えないようにコーティングするのである。蛍光ペンのようにペン先が斜めになってると便利かもしれないね。

 

ともかく、このままフリクションインキの筆記用具を使い続けることはできない。
とは言え、他の筆記用具に変更するにしても、その「消せない」「消しにくい」というデメリットも受け入れないといけない。あるいは、このままフリクションを使い続けるか。その場合でも「消えてしまう」リスクも受け入れないといけないのである。
そういう意味では、今後どんな筆記用具を使い続けるにしても、何より必要になってくるのは「覚悟」なのかもしれない。
暑い夏が到来した。その陽射しに込められた熱量が、ぼくの仕事に大きな影響を及ぼすなんて、ここまで書いていてもちょっと実感できない。でも、きっといつか問われる時が来るのである。その時、ぼくはどれだけ大きな覚悟を持っていたか。そうである、進撃のフリクションインキに立ち向かい、その非情さに直面した時の覚悟である。

| 日記 | 12:45 | comments(0) | trackbacks(0)
ドキドキ、ナツヤスミ。

学生は既に夏休みに入っているけど、ビジネスマンたちは暑い最中、仕事の日々である。でも8月も半ばに入ってくると、ちょこちょこ会社で休む人も見られ、さきこの職場では同僚が一週間丸ごと休むみたいで、ちょっと大変な状況になっているようである。まあぼくもさきこも来週は、少しお休みをいただくわけだけどね。
そう、来週の休みと言えば、自転車仲間と行く出雲サイクリングである。
いや、楽しみだわ。

 

その楽しみっぷりを書き出すとどんどん長文になってしまうけど、なるべく簡潔に書いてみる。
何より楽しみなのが、さきこを松江や出雲に連れていけることだろう。出張にカコつけて2回ほどサイクリングしているので、面白いものがたくさんあるのを知っているから、それをさきこに見せられるのが嬉しい。いや、ぼくが勝手にそう思ってるだけで、さきこを始め自転車仲間の人には「・・・ふーん」としか言えないような風景もあるかもしれないけど、まあ自己満足として、こういうところにアテンドできるのはホストとしてウレシイし楽しいことなのである。
ちなみにちょっと書き出してみただけでも、美保灯台、栄港、ベタ踏み坂、松江城、宍道湖、出雲大社などなど、いやホントにこれだけじゃなく面白いものが多い。いや、楽しみで堪らんわ。

 

次に楽しみなのが、サンライズ出雲に乗れることである。
日本で唯一残った寝台夜行列車で、そもそもぼくは寝台列車が初めてである。佐渡島のサイクルイベントに参加するために上野発の夜行列車に乗ったことがあるけど、寝台列車は乗ったことがない。これは楽しみである。
ただ惜しむらくは、往路ではなく復路であるところである。寝台列車による旅行のワクワク感は、住み慣れた都会から見知らぬ土地へ向かうところにあるんだけど、今回は見知らぬ土地から見知った横浜に戻ってくる復路になるので、その辺にロマン成分が足りないかなーと思っている。とは言え、現実問題として、夜に出発して朝到着するこの列車では、往路も場合、住み慣れた都会の風景は闇夜に紛れて全然見られず、明るくなってくる頃には既に関西辺りを走っていて、まったく知らない世界にいきなり放り込まれた感じになってしまうことを考えれば、夜が明けるとともに見知った土地が車窓を流れる方がいいかもしれないと思っている。特に熱海から真鶴辺りまでの相模湾を望む車窓は、夜明け過ぎということもあって、きっとキラキラ輝いていたりするんだろうな。うん、そう考えると、復路でも全然問題ないじゃないか。ただ、せっかくの朝陽を連日のサイクリングの疲労で爆睡して寝過ごしたなんてことのないようにしないといけないね。

 

その他にもしじみ汁や境港でのランチ、松江での夕食なんかも楽しみである。そろそろペルセウス座流星群が多く見られる時期なので、夜中に外に出てみてもいいかもしれない。

 

そうか、8月中旬はペルセウス座流星群の時期か。
8月中旬から北海道の知床に行くので、もしかしたら結構な星が見られるかもしれないな。そうか、かの地はそれこそニンゲンよりも野生動物の数の方が多いような土地だからな。開発もさほど進んでいないだろうし、夜はホントに暗くなるだろうから、夜に外に出てみるのも楽しいかもしれないね。
そうである、知床チャレンジももう間近なのである。いや、もうあまりに楽しみ過ぎて仕事が手に付かないよ。あと2週間後である。仕事としてはあと9回会社に来れば、身も心も知床である。
ひゃー堪らんわ。楽しみ過ぎるわ。

 

しかし、出雲サイクリングも知床チャレンジも、夢のようなサイクリングが終わってしまえば、またストレスフルな仕事の日々である。あまり夢見心地でいないように、気持ちをしっかり切り替えられるようにしておかないと、大変かもしれないね。
祭りの後というのは、祭りが盛り上がるほどにそのギャップが激しくなって、終わった後の寂寥感は大きくなるものだからね。
ともかく、もうすぐである。もうすぐぼくのナツヤスミがやってくる!

| 自転車日記 | 12:46 | comments(0) | trackbacks(0)
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